姉はロングボードのワールドチャンピオン、ケリア。
マイカ、アイゼア、ジョシュアと3人の頼もしい兄を持ち、ジョシュアは2018年『Volcom Pipe Pro』のチャンピオン。
ハワイのレジェンド、トニー・モニーツと日本人の母親の間に生まれた末っ子のセスがクオリファイを果たした。
叔父のカービー・フクナガも含めてモニーツ一家の絆は強く、2019年のCTは彼の応援団が賑やかにしてくれるだろう。
2018年のQSでは日本の『Ichinomiya Chiba Open』を皮切りに南アフリカ、カリフォルニア、ハワイとハイグレードのイベントで結果を重ね、CT選手(1位はカノア、2位はグリフィン)を除くと最終ランキングでトップに立った。
ハワイでのビッグウェーブから小さなビーチブレイクまでこなすオールラウンドプレーヤー、21歳の若きハワイアンにWSLがマイクを向けた。
ハレイワのSF進出でクオリファイを決めたんだよね。でも、夏にQSイベントで続けて結果を残してほとんど決めたような形だった。そのことについて教えて。
日本で2位になり、次に南アフリカで3位になった。US Openでは5位になり、その時点で多くの人から祝福されたんだ。この3イベントですでに前年のQS8位の選手と同じポイントを稼いでいて、クオリファイには十分だったからね。
でも、その時点でクオリファイのことを考えるのはまだ早すぎると思った。イベントの数が少なかったし、ランキングや自分の後ろにいる選手を見ると逆転される可能性のことも考えないといけなかったよ。
5〜6人は自分が一ヶ月の間にやったことを同じようにすることが可能だったからね。まだハワイも残っていたし、チャンスを逃したくなかったよ。本当に安心は出来なかったさ。
WSLがクオリファイを確定してくれるまでイライラしていたし、本当に幸せでも満足でも無かった。
だから、決まった時は狂いそうだったね。
ハレイワではファイナルに残りたかったのに、SFで負けてしまい、がっかりしながらビーチに戻ったんだ。自分がコンテストに残っていた最後のハワイアンだった。
友人や家族、叔父がそこに待っていてくれ、彼らがクオリファイの確定を告げた時の感情を説明することは出来ないね。
インタビューを受けている時はもう泣き出しそうだった。
この数年間、沢山の負けを重ねたけど、最後に上手くいったのさ。
コンテストの中で自分のやりたいサーフィンが出来るようになったんだ。
競争力について今年変わったこと。何がきっかけになったかをピンポイントで話せる?
沢山の要因がある。
でも、主に言うと過去2年間はQSでの準備が出来ていなかった。
今はヒートで戦う時、彼らがどれだけ強いかを考えるようになったし、常にどの対戦相手が手強いかに焦点を当てるようになった。
今は自分がQSで存在感を持っていることを認め、恐らく、ヒートで勝つのには難しい選手ということを認識している。
それを自分で知るのは本当に役立つんだ。
みんなが上手いQSでは自分に自信を持つことが凄く重要なのさ。
今年、いくつか凄いことをやったよね。特にUS Openでの土壇場でのバックサイドエアーが印象に残っているよ。
いくつかの大きなヒートがあり、良い波で逆転したこともあったね。例えば南アフリカのバリトーでのR2。残り30秒で7ポイントが必要な場面ではバックハンドエアーでスコアを出した。
もし、あのヒートに負けていたら、クオリファイには別の結果が必要だったかもね。
決して最後まで分からないという自信を与えてくれたあの波のことは他のヒートでもよく考えたよ。
QSとはそういうものだよね。最終的にいくつかの肝心な波が来るかどうかが本当に重要になる。
その通り。
肝心な波が自分のところにやってきた年だった。
もちろん、その波でのパフォーマンスにもよるけど、運が関係していることは確かだよ。
父、トニー・モニーツからCT入りを果たしたセスに向けてのポスト。
子供の頃のセスの写真の上に書かれた目標を遂に果たした。
誰とツアーを回るの?
同じスポンサーのグフィリンとはいくつかのイベントを一緒に回る予定。
お互いに予定が違うから全て一緒では無いけどね。
コーチのレイノス・ヘイズとも一緒に回るけど、どのイベントを共にするかはまだ話し合っていないんだ。
あとは両親、最初のCTイベントを凄い楽しみに待っているんだよ。
他にも数名の友人と旅をするつもりさ。
ホームのハワイが快適過ぎることがちょっと悩みだけど、そのことを真剣には考えたく無い。
最初の年はワールドタイトルのことも考えず、ツアーに残ることを目標にしているよ。
まあ、トップ10には入りたいかな。
まずは最初の年ということを理解し、どれだけ通用するかを知りたいね。
ケリー・スレーターと一年間サーフィンすることをどれだけ楽しみにしている?彼はあなたが生まれる前にワールドタイトルを獲得していたんだよね
ケリーのことについては考えていたよ。あんなに長くCTにいるなんて凄いよね。
本当に楽しみさ。
自分がツアー入りを決めた時にまだ彼がいるなんて予想もしていなかった。
最高さ。
ジョエル・パーキンソンとタジ・バロウと対戦出来なかったことは残念だけど、グリフィンと一緒にツアーを回れるのは本当に嬉しい。
ジョエルとタジが引退して若い自分とグリフィンが入ったのは「Billabong」にとって完璧なタイミングだよね。
これこそ、新世代の台頭さ!
セスの初めてのCTの舞台は4月3日〜13日にゴールドコーストで開催される『Quiksilver Pro Gold Coast』
ブラジルでのQS6,000はスキップしてCT開幕戦に備えるようだ。
参考記事
2019 Rookie Profile: Seth Moniz
(空海)