ミックやジョエルが立ち上げた人気豪ビール社Balterがアサヒ系列に買収

ミック・ファニング、ジョエル・パーキンソン、ビード・ダービッジ、ジョッシュ・カーなど、オーストラリアの名だたるサーファー仲間が2016年に立ち上げたクラフト・ビール会社Balter(バルター)が日本のアサヒグループ系列のCarlton & United Breweries (CUB)に買収されることを、Balterが発表した。

2016年創業時から好調なBalterを、より多くの人に

競争が激しいオーストラリアのビール市場の中で立ち上げから好調を見せているBalterは年々800万ドル規模の成長を記録している。昨年の合計生産量は400万リットルに上り、今年5月の豪インターナショナル・ビール・アワーズで2つの賞を受賞した。

今回買収に至った理由として、BalterのCEOで設立者の一人Ant Macdonald氏が「努力の結果ここまで成長したBalterはこのパートナーシップによって次の成長段階に持って行けると期待している。この契約は、サステナビリティ目標を達成しながら生産量を増やし、接客にも力を入れ、新たな雇用を生み出すことを可能にする。」と説明した。

https://www.instagram.com/p/B5qqoNHlS1o/

買収後も生産者やレシピは変更しない

買収を受けて、醸造責任者のScotty Hargraves氏が「良いビールをみんなに届けることが目標であり、(今回の買収が)それを実現するための一つのステップだ。ビールの質を変えずに成長し続けることを可能にしてくれるのだ。私の許可なしでは(アサヒやCUBが)勝手に作ったりすることができず、その許可を与えるつもりはない」とコメントした。
買収契約には設立者、スタッフ、レシピなどは5年間変更しないことを約束、現在の醸造責任者の許可なしでCUBやアサヒが勝手に製造できないようになっている。

Balterの代表は「生産者は変わらず、サポート体制と100年以上の経験が増えただけなので、ビールそのものは変わらない。同じ品質を保証しながら、より多くの皆さんに届けられるようになる・・・疑うのであれば、どうぞ1か月後に飲んでみてください。証拠はそこにあるはずだ。」
また、買収を受けて「最初から支援してくれていた46人の投資者を裏切らずにしっかりお返しができて、ほっとしている。」とコメントした。

CUB自体は2016年にアサヒに買収されて以来、オーストラリアのビール市場の約5割を支配していて、人気ビールのビクトリア・ビターやカールトン・ドラフトに加え、今回新たにクラフト・ビールのBalterが加わることになる。

(ケン・ロウズ)

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。