ブーツはなぜひっかかるの?冬サーフィンのトラブル解消

サーファーにしか分からない悩み、ウェットブーツのトラブルを解消

シリーズ「おいらはサーファーの味方」No.46


ブーツの季節。しかしブーツが嫌いな人は多い。その一番の理由がポップアップのときの『つま先のひっかかり』だ。これが気になると、ネガティブ思考におちいってしまい、サーフィンのパフォーマンスさえ低下してしまう。テイクオフしたらブーツがひっかかってワイプアウトなんて、恥ずかしいことこのうえなし。<アナタハブーツガヒッカカリマセンカ?>この、多くのサーファーが悩む『ブーツのひっかかり』について原因と対処法をアドバイスしたい。

ブーツのつま先が、ポップアップでひっかかる三つの原因をまず知る

原因その一:つま先の先5mm

ブーツがひっかかるのは、ブーツの先端だというのは誰でも分かっている。原因は、ブーツを履くと5mm~8mmくらい足のサイズが長くなるからだ、しかしそれだけが原因ではない。素足では足指が曲がるから、もし引っかかったとしても関節が曲がって対応できるが、ブーツだと靴を履いているようなものだから、それができない。

サーフボードのデッキに、その先っぽが少し触れただけでもグリップがかかってしまう。しかもその先端はゴムでグリップが強力だから、ほんの少しだけボードに触れただけでも強力なブレーキとなる。

原因その二:ウェットスーツによる体重増加

5mmフルのウエットスーツだと、約2kg以上の重量がある。さらにウェットが水を吸ったり、ブーツやグローブキャップを着けるとなると、重量はさらに増す。これは赤レンガ一個分約2.3kgに相当する。ということは、フルスーツを着ると、レンガを背負ってサーフィンしているのと同じなのだ。その重くなった体でポップアップをすると、体が十分にアップせず。前足を出すときに十分な空間ができずに、つま先がひっかかってしまう。冬になるとパドルがキツくなった感じがするが、それはウェットスーツの窮屈(きゅうくつ)さだけでなく、ウェットスーツによって体重が重くなり、パドルに負担がかかっているからでもある。

原因その三:内臓脂肪過多(ないぞうしぼうかた)

ウェットによる体重の増加だけでなく、加齢によって新陳代謝(しんちんたいしゃ)が低下し、下腹部に脂肪が蓄積(ちくせき)するようになる。つまりお腹が太くなる。ということは、お腹がでっぷりするから膝(まえひざ)を前に出しにくくなり、正しいスタンスが取れなくなる。ボードに立ったときに、思わず狭いスタンスになってしまったことはないだろうか?それは、でっぷりしたお腹が原因だ。

ブーツのひっかかりを防止する対策はあるのか?

じつは「特効薬」は残念ながら無い。しかしいくつかの改善策はあるから以下のアドバイスを参考にすれば、このトラブルは必ず減すことができる。

まずブーツを購入するならば?

もし、これからブーツの購入を検討しているとしたら、できるだけきっちりフィットしたサイズを選んだ方が良い。ブーツは水を含むと伸びるからだ。ひっかかりの原因を無くす最初の一歩は小さなブーツを履くこと。ちなみに筆者は、親指がまっすぐ伸びないくらいの小さなブーツを履いている。そのくらい小さなサイズでも、水に入るとゴムが伸びてちょうど良いくらいのサイズになる。

サンドペーパーでチューニング

ブーツのつま先にサンドペーパーをかける。ゴムのパターンをサンドペーパーで削り取ってツルツルにしてしまう。それによってつま先がひっかかったときにも滑りやすくなる。ブーツの靴底が、グリップが効きすぎると感じるときにもサンドペーパーを少し当てて削るとそれを調整できる。

ワックスを重ね塗りしない

素足でサーフィンするときようにワックスをゴシゴシ重ね塗りをすると、グリップが効き過ぎてしまう。
ブーツを履いてサーフィンをするときは、あえて古いワックスのままでパドルアウトする。もし塗ったとしても、手でグリップするレールのところだけを塗り、デッキ全体には塗らない。ブーツは十分にグリップ力があるからだ。

波が小さいときはロングやミッドレングスでサーフィン

身長差にもよるが、7フィート以上のサーフボードならば、ポップアップのときに後足をテールに置いてポップアップが可能だから、十分な空間を確保できて前足を出しやすくなる。とくにスモールウェーブのときは効果が高い。ブーツのひっかかりは波が小さいときによく起こる。

膝蹴りエクササイズは効果大

立った姿勢で、膝蹴り(ひざけり)のようなアクションを繰り返す。パドルアウトするときだけでなく、自宅でも実践すると効果が高い。ポップアップは瞬間芸だが、パワーとフレキブルさを必要とする。それを蘇らせてくれるのがこの『膝蹴りエクササイズ』で、膝を前に出しやすくしてくれるストレッチでもある。パドルアウトのときには左右10回は最低でも実行しよう。

まとめ

ブーツのひっかかりが、気になりだしたということは、体が加齢で変化してきている「サイン」だと思っていい。それは「体重増加」か「筋力低下」か、もしくは両方だと思って間違いない。ブーツばかりにその責任を押しつけないで、もう一度自分のサーフィンを、一から見なおすときがやってきたということだと認識しよう。

(李リョウ)

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