PHOTO:© WSL/Heff

今年の『Vans World Cup』はカリフォルニア勢が活躍!優勝はコナー・コフィン

昨年優勝したジョーディ・スミス(ZAF)を始め、サンセットビーチでの過去の勝者を振り返るとミシェル・ボウレズ(PYF)、アダム・メリング(AUS)、アンディ・アイアンズ(HAW)、エゼキエル・ラウ(HAW)、そして、サニー・ガルシア(HAW)、トム・キャロル(AUS)などパワーサーフィンが特徴の選手が強い。

今年のトリプルクラウン第2戦『Vans World Cup』ではカリフォルニア勢が活躍。
優勝したコナー・コフィン、コロヘ・アンディーノ、グリフィン・コラピント。クオリファイの可能性があるパトリック・グダスカス。

この4名がパワーサーフィンを武器にしているか?と言われれば疑問が残るが、イベント期間中続いた冬のビッグスウェルとトレードウィンドで本来のサンセットビーチの巨大なオープンフェイスとインサイドボウルでの戦いを制したことは間違いない。

彼らのスタイリッシュかつパワフルなアプローチはトム・カレンやテイラー・ノックスを伝承している。
それはハワイアンにもオージーにもブラジリアンにもない独特のサーフィンであり、そのバックボーンには唯一無二のカリフォルニアのサーフィン文化がある。

コナー・コフィン PHOTO:© WSL/Heff

「12歳からハワイに来てからここでサーフィンするのが大好きなんだ。ハワイでの優勝はずっと夢だったよ。過去のコンテストの結果は良くなかったけど、そんな時でもいつも楽しんでやっていたから、いつか結果がついてくると思っていたのさ」

ハワイで成功するにはハワイの波を追求する必要がある。
世界中のどの波とも違うからだ。

今回のコナーの優勝、そしてクオリファイを果たした数年前に同じサンセットビーチで残した結果は決して彼のホームであるリンコンだけで培われたものではないだろう。
幸運にもノースショアに別荘を持っている親のおかげで12歳から10年以上も通い続けているコナーは2歳下の弟で今回キャディーを務めていたパーカーと共にハワイでの勝ち方を学び続けていた。

近い将来、その弟とツアーを回る日が来るかもしれないが、その前にコナーは最終戦のパイプラインで今シーズンの埋め合わせをしなければいけない。
現在CTランキング21位、勝利の余韻に浸る暇はない。

グリフィン・コラピント PHOTO:© WSL/Keoki

昨年のハレイワでQFに残り、32位までランキングを上げたグリフィンが今年は急成長した。

サンクレメンテ出身の19歳、『Ichinomiya Chiba Open』でも来日して5位に入ったアップカマーがハレイワとサンセットビーチでファイナルに残り、トリプルクラウンのリーダーになるとは誰が想像しただろう?
更にQSでもトップの座をジェシー・メンデス(BRA)から奪い、2018年で最も注目されるルーキーとなった。

「今までここで良い結果を残したことが無かったから、サンセットで何度もヒートを重ねることが出来てストークしているよ。自分的にはいつも良いサーフィンをしているつもりなんだ。だから、勝てるようになって本当に気分が良い。ハッピーさ」

ウェイド・カーマイケル PHOTO: © WSL/Keoki

カリフォルニア勢に囲まれて大健闘したウェイド・カーマイケル。
2015年のハレイワで優勝した時と変わらずトラディショナルなオージースタイル、ファイナルに残った誰よりもパワフルなレールサーフィンを貫いていた。
サンセットビーチでの結果によりQSランキング4位でシーズンを終え、2015年に僅差で果たせなかったクオリファイをようやく達成。
そのキリストのような髭、涙を浮かべながら喜びを語っていた。

「今日は良いサーフィンをしていつくかのヒートを勝つつもりだった。最後は良い波にも乗れたし、最高の気分さ。夢が実現した。ここまで本当に努力してきたよ。最後は凄い楽しめたし、興奮している」

QSの最終戦、それも最もグレードが高い10,000の『Vans World Cup』
ヒート毎に会場では選手や関係者による数え切れない喜怒哀楽があった。

オアフ島出身のエゼキエル・ラウ、キアヌ・アシングにとっては家族や友人の前で将来を宣告されるようなもので、クオリファイが決まった瞬間は感情が爆発。
本来はQS10位のエゼキエルまでがクオリファイのラインだが、その中にカノア・イガラシ(USA)、イタロ・フェレイラ(BRA)が混じっているため、最終戦『Billabong Pipe Masters』の結果次第ではマイケル・ロドリゲス(BRA)、パトリック・グダスカス(USA)にもチャンスが巡ってくる。

なお、トリプルクラウン前にQS18位だった大原洋人はハレイワ、サンセットビーチ共にR2で敗退。
最終ランキング30位でシーズンを終えている。

2017年シーズンはクライマックス。
12月8日〜20日に開催される『Billabong Pipe Masters』でワールドチャンピオン、トリプルクラウンが決まる。
J-Bayで足の指を骨折して欠場が続いていたケリー・スレーター(USA)も復活する。

PHOTO:© WSL/Keoki

『Vans World Cup』結果
1位 コナー・コフィン(USA)
2位 コロヘ・アンディーノ(USA)
3位 ウェイド・カーマイケル(AUS)
4位 グリフィン・コラピント(USA)

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト

WSL公式サイト

COVER PHOTO: 左からコナー、グリフィン、ウェイド、コロヘ © WSL/Heff

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