現地時間9月1日、2025年のワールドタイトルを決める『Lexus WSL Finals Fiji』にイエローアラートが発令!
24時間以内に開催される可能性が高くなった。
ファーストコールは現地時間9月2日朝7時、日本時間の同日4時となる。
ウネリが入り始めている9月1日はファイナル5による2回目の練習セッションが8時から11時にかけてライブ中継で配信。
(日本時間5時〜8時)
WSLのツアー&コンペティションの代表・レナート・ヒッケル氏の声明

「イエローアラートが発令されました。私たちは非常に興奮しています。24時間以内、午前7時にここクラウドブレイクでの午前7時半の開催に向けた最終決定を行います。すでに波は3-5フィートの範囲で、ウネリは日中から夜にかけて更に上がってくる。上手くいけば明日の朝には6ft、日中を通じて更に上がり、8-12ftに達する可能性があります。今後数日間は風と向き合わなければなりません。もし、クラウドブレイクでイベント全体を終了できない場合、日中にレストランツに移動するか、2日間でイベントを終えるという選択肢があります。これが私たちの計画であり、私たちにとってエキサイティングなニュースです。大きなウネリが近づいています」
初のワールドタイトル獲得を目指すモリー・ピックラム

PHOTO: © WSL/Cait Miers
ウィメンズサイドのNo.1シードはオーストラリアのモリー・ピックラム。
ステファニー・ギルモアを始めとしたオーストラリア人女性として史上8人目のワールドタイトル獲得を目指している。
ステファニーは「WSL Finals」の形式で優勝した唯一のオーストラリア人であり、8度目のタイトルを獲得。オーストラリア人女性は歴史上47あるタイトルの内、23を保持。モリーが48回目を獲得すれば歴史上半分がオーストラリア人となる史上初の快挙となる。
また、ツアー史上初めて異なる女性が5年連続でワールドタイトルを獲得することにもなる。
22歳のモリーの2025年シーズンを振り返ると新しいアプローチによって良い変化が生まれていた。
長年のコーチから離れ、代わりにボーイフレンドと旅を始め、多くの場所で地元のコーチを雇うことで顕著な変化が現れた。
イベントに挑むプロセスをより楽しむようになり、それが驚くべき一貫性に繋がり、レギュラーシーズンイベントのほぼ半分にあたる5つの大会でファイナルに進出。3つのイベントでSF進出を果たし、QFを逃したイベントは僅か1つのみ、
シーズン2勝目をタヒチで挙げた後、2位以下に大きなリードを築いた。

PHOTO: © WSL/Ed Sloane
今シーズンのモリーにとって、もう一つの大きな打開は昨年のワールドチャンンピオン、ケイトリン・シマーズとの直接対決で遂に勝利したことだろう。
親友でもある二人の対戦成績は6-0とケイティが全勝だった。
しかし、カリフォルニアでヒート勝利を収め、タヒチでのファイナルでも勝利することに成功したのだ。
今回、No.3シードで「WSL Finals」を戦うケイティは、タイトルマッチ進出で再び対決してリベンジを果たすことを望んでいる。
「私は自分が集中していて、決意していることを知っている。最初は少し『自分は何者?』という感じだった。陽気で楽しい人間だけど、目標や夢も持っていて、それらのために一生懸命戦いたいと思う。でも、全ては同時に起こり得ると気付いたの。自分の望むもののために戦うことを楽しむことができる。それはそれほど大変で恐る必要はない。今年私が気付いた最大のことは、目標を達成することに伴う全てを愛するということ。例え、それが想像していたよりも大きくて素晴らしいものであってもね」
5人目のブラジリアンチャンピオン達成が目前に迫ったヤゴ・ドラ

PHOTO: © WSL/Ed Sloane
メンズサイドは毎年着実にランキングを上げ、2023年、2024年に惜しくも出場を逃したブラジルのヤゴ・ドラが「WSL Finals」のNo.1シードを獲得。
過去10回のシーズンで7回もワールドタイトルを獲得しているブラジリアンの5人目の達成が目前に迫っている。
国別のタイトルでは現在ハワイとブラジルが並んでおり、オーストラリアが9人でトップ。
もし、ヤゴが5人目となれば単独2位になる。
29歳、ツアー7年目のヤゴは毎年着実にランキングを上げ、2025年はポルトガル戦での優勝でトップ5に入り、カリフォルニアでも優勝。
J-Bayで2位に入るなどキャリアで最も安定したシーズンを送っていた。
幼い頃から父親のレアンドロ・ドラのコーチの元で戦ってきたヤゴだが、今年は家族とキャリアを分けることを選択。
モリーと同じく環境を変えることが良い流れとなり、キャリア初のイエローリーダージャージを獲得した。


PHOTO: © WSL/Cait Miers
また、レアンドロ・ドラはNo.4シードのロボことジャック・ロビンソンのコーチを務めている。
長い間同じコーチの元でツアーを回っていたロボとヤゴは親友であり、良いライバル関係にある。
二人は過去3シーズンで7度対戦。昨年のフィジー戦でのQFでもロボがヤゴを倒すなど、4-3でロボが勝っている。
フィジー入りしているケリー・スレーターによると、タイトルマッチに残る可能性が高いのはロボと予想している。
「いつも、他の選手を輝かせようとして、少し控えめに振る舞うようなチームプレーヤーだった。でも、今年は自分を第一に考えるようにしたんだ。自分には潜在能力があることを知っている。今年だけではなく、これから何年にも渡ってこのワールドタイトルをかけて戦うことができると信じているよ。それが私のキャリアで達成したいこと。最大限に活用し、イベントに勝ち、タイトルを獲得したい。この数年間、それを思い描いてきた。フィジーでそれを実現できたら素晴らしいね。何かを失うと考える代わりに、何かを得るのだと考えている。それが自分の臨むマインドセットだよ。この3年間、私は『OK、今のツアーのどのイベントでも勝てる気がする』というレベルに達したと感じた。どのイベントでも勝てるからこそ、世界チャンピオンになれるんだ」
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)