(親友であり、良きライバルでもあるカノア とレオ) PHOTO:© WSL/Thiago Diz

ファイナルデイを戦うベスト8が決定!『MEO Rip Curl Pro Portugal』3日目

ウェイティングピリオド前半に襲ったストームが去ったポルトガル西部・ペニシェを舞台としたCT第3戦『MEO Rip Curl Pro Portugal』は現地時間3月11日に大会3日目を迎え、前日の「Molhe Leste」からメイン会場の「Supertubos」に戻り、メンズRound of 32から再開。

公式6ftのバレルあり、ビッグエアーありのグッドコンディションとなったこの日。
2つのヒートを同時進行させるオーバーラッピングヒートを使用して一気にQFを戦うベスト8が決定した。

レオのブザービーター

(ブザービーターに興奮するレオ)
PHOTO:© WSL/Thiago Diz

現在ランキング5位のコナー・オレアリー(JPN)はRound of 32でラムジ・ブキアム(MAR)に敗れてしまったが、五十嵐カノア(JPN)はサミュエル・プーポ(BRA)を倒してRound of 16進出。

Round of 16では親友のレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)と対戦して白熱したクロスゲームになっていた。
後半はカノアがリードしていたが、ラスト1分を切ってレオナルドがレイトテイクオフからストレートでバレルに入り、9.00を出して逆転に成功。母親とフィアンセも大喜び、残念ながらカノアはポルトガル戦を9位でフィニッシュした。

「実は最初、レフトに行ってビッグエアをするつもりだった。でも、波を見て直前にライトの波だと気付いたんだ。凄いレイトだったし、テイクオフだけを意識していた。メイクしてバレルから出てきた瞬間、最高の気分だったよ。まるで夢が叶ったみたいにね。ここには家族もいて沢山の友人やイタリアのファンもビーチで応援してくいれているんだ。あれは自分にとって特別な瞬間だったよ。みんなのサポートに本当に感謝している」

(「Supertubos」のポテンシャルを見事に引き出したレオ)
PHOTO:© WSL/Thiago Diz

ギャビーのフルローテーション

(ギャビーのフルローテーション)
PHOTO:© WSL/Damien Poullenot

QFでレオと対戦するガブリエル・メディナ(BRA)はこの日の主役だった。

プエルトリコでのWSGで金メダルを獲得して自力でパリ五輪出場のチケットを手に入れた(まだ確定はしていない)彼のサーフィンはかつての強さが戻っており、ミゲル・プーポ(BRA)とのRound of 32では2本の8ポイントでトータル16.60の圧勝。

ロボことジャック・ロビンソン(AUS)とのRound of 16ではロボが4ポイント台止まりの中、一本目で7.83。更にフロントサイドでのフルローテーションエアーで9.33を出してトータル17.16を揃え、ポルトガルのファンを熱狂させていた。

(ヒート前のギャビー)
PHOTO:© WSL/Thiago Diz

「ただサーフィンして良い波をゲットして、流れに乗るのは気持ちが良いね。特に多くの波に乗るチャンスがある時は常に様々なことを試している。いくつかのランプを見つけ、いくつかのターンも試した。このボードはなんでも可能なんだ。自分のパフォーマンスにも満足している。ファイナルデイが楽しみさ」

ハワイレッグでは17位が2回も続き、ランキング26位と低迷しているギャビー。
2017年に優勝経験があるここポルトガルで挽回したいところだろう。

ジェイクの逆襲

(スタイリッシュなカービングでスコアを重ねたジェイク)
PHOTO:© WSL/Damien Poullenot

大会3日目で最大の番狂わせはRound of 16でカレントリーダーのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)を倒したジェイク・マーシャル(USA)だろう。
ミドルスコア勝負だったこのヒートはジョン・ジョンが序盤リードしていたが、後半にライトの波を見つけたジェイクがカリフォルニアのサーファーらしいスタイリッシュなスムースなレールワークで6.77を出して逆転に成功。
ジョン・ジョンのニードスコアは6.72とチャンスはあったものの、この勝負はジェイクに軍配が上がった。

(得意のポルトガル戦を落としたJJF)
PHOTO:© WSL/Thiago Diz

「自分にとって大きなヒートだった。Round of 16が壁になっていたんだ。ヒートの最初はリズムが全く合わなかったけど、違うピークに移動していくつか良い波を乗り始めたら上手くいったのさ。40分のヒートでは、少しスタートが悪くてもある程度余裕がある。自分のサーフィンができるし、ボードの調子も良い。良い波に乗り、自信がついてきたよ」

2022年にツアー入りして2023年のミッドシーズンカットでCS落ちと苦戦しているジェイク。
CSから再び返り咲いた今年、まだ25歳と若いだけに伸びしろは十分にある。

QFではルーキーのクロスビー・コラピント(USA)と対戦する。

QFのマッチアップは以下。

ネクストコールは現地時間3月12日の朝7時(日本時間16時)
「Supertubos」でファイナルデイを迎える可能性が高い。

MEO Rip Curl Pro Portugal Men’s Quarterfinals Matchups:
HEAT 1: Jake Marshall (USA) vs. Crosby Colapinto (USA)
HEAT 2: Ethan Ewing (AUS) vs. Ramzi Boukhiam (MAR)
HEAT 3: Gabriel Medina (BRA) vs. Leonardo Fioravanti (ITA)
HEAT 4: Griffin Colapinto (USA) vs. Joan Duru (FRA)

MEO Rip Curl Pro Portugal Women’s Quarterfinals Matchups:
HEAT 1: Gabriela Bryan (HAW) vs. Tyler Wright (AUS)
HEAT 2: Bettylou Sakura Johnson (HAW) vs. Tatiana Weston-Webb (BRA)
HEAT 3: Caroline Marks (USA) vs. Lakey Peterson (USA)
HEAT 4: Luana Silva (BRA) vs. Johanne Defay (FRA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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