(庄司莉花) Photo: ISA/Sean Evans

岡野漣が活躍!波乗りジャパンは全てラウンドアップ!『2023 ISA World Junior Surfing Championship』4日目

U18とU16の世界一を決めるWJSCこと『2023 ISA World Junior Surfing Championship』がブラジルのマクンバビーチで開催中。

大会4日目となる現地時間11月28日は前日より更にサイズダウンの公式3-4ftレンジの波で敗者復活戦のリパチャージラウンドのみ進行。
今年のWJSCはリパチャージR2を勝ち上がるとメインラウンドR3に進み、そこから先はリパチャージラウンドがなくなる。

日本は4日目の時点でオーストラリア、ブラジル、ハワイ、アメリカに並ぶ国別1位。
まだ先は長いが、メダル獲得が見えてきた一日だった。

波乗りジャパンは全員次に繋げる

(登坂祐妃)
Photo: ISA/Jersson Barboza

R2で12名中、5名がリパチャージ行きとなった日本代表「波乗りジャパン」

全員がリパチャージR2をクリア。
U18ガールズの庄司莉花、U16ガールズの鈴木莉珠、登坂祐妃、U16ボーイズの岡野漣、髙井汰朗がラウンドアップを果たし、メインラウンドR3に戻ることに成功した。

中でも岡野漣は8.17を含むトータル13.84とこの日のU16ボーイズでシングル、トータル共にハイエストスコアを獲得した。

(庄司莉花)
Photo: ISA/Sean Evans

4日目もオーストラリア代表が活躍

連日お伝えしている7度の国別最多優勝記録を持つオーストラリア代表の活躍。
4日目はU16ガールズでミラ・ブラウンが9.33とイベントを通してのU16ガールズのハイエストスコアを手に入れた。
シドニー北部、ニューポートをホームとする16歳の彼女は2023年のU18のナショナルランキング1位。すでにエアーリバースもメイクするCT予備軍である。

(ジャクソン・ドリアン)
Photo: ISA/Sean Evans

国別で1位タイを維持しているハワイ代表では、元CT選手のシェーン・ドリアンの息子、ジャクソン・ドリアンがリパチャージR2を辛くも通過。
世間からの注目度が高いだけにプレッシャーも大きいだろう。

(ジャクソン・ドリアン)
Photo: ISA/Pablo Franco

3人のポルトガル代表がベストパフォーマンス

(テレッサ・ペレイラ)
Photo: ISA/Jersson Barboza

U16のリパチャージラウンドではポルトガル勢の活躍も目立っていた。

U16ガールズでは競技経験僅か2年のテレッサ・ペレイラがリパチャージR1で9.00をスコア。他選手が2ポイント止まりの中、トータルでも15.27とこの日のハイエストを更新。
U16ボーイズではリパチャージR2でジャイム・ヴェセルコ、サルヴァドール・ヴァーラがスコアを伸ばしてトップ通過を果たしていた。

「コンテストでの7.50を出すのは初めてだったので、嬉しいね。いけると思ったよ。波は少し難しく、数も少なかった。チャンスを上手く活かせた思う。次のヒートに備えるよ。自分の国が大好きなので、最善を尽くしたい。勝てて嬉しいよ」と14歳のジャイムはコメントを残している。

(ジャイム・ヴェセルコ)
Photo: ISA/Jersson Barboza

奨学金制度とISAならではの経験

(レイ・ドゥ・ロサリオ)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

「サーフィンを通じてよりよい世界を」というスローガンを掲げているISAは、2007年から奨学金制度を設立。日本円で5千万円以上の奨学金を授与して、これまで400人以上のサーファーの教育とサーフィンのキャリアを支援している。

2023年WJSCには14人の奨学金受給者が競技に参加。その内、11人がメインラウンドのR3に進出するなど、確実に支援が活かされている。

(アデイルソン・ピレス)
Photo: ISA/Pablo Franco

また、ISAイベントでは、サーフィン先進国以外のサーファーが世界レベルの競技に参加できるという貴重な体験が可能。

中央アフリカのサントメ・プリンシペ民主共和国は国名さえ聞いたことがない日本人の方がほとんどだと思うが、2016年に一人のサーファーがWJSCに参加。
今年はU18ボーイズに17歳のレイ・ドゥ・ロサリオ、U18ボーイズとU16ボーイズに15歳のアデイルソン・ピレスが初の国際大会として出場している。

「ここに来て、新しいスポットや新しい波を発見するのは楽しい。この舞台に立てることが本当に嬉しし、誇りに思っているよ」とアデイルソン。

(アデイルソン・ピレスとジャクソン・ドリアン) Photo: ISA/Pablo Franco

彼らは従兄弟であり、共に木の板でサーフィンを覚えて壊れたサーフボードを経て自分のボードを手に入れるという日本では考えられないような苦労をしている。

「ここで経験を積み、国際レベルで競技することに慣れているサーファーとサーフィンできるのは本当に素晴らしいことさ。それに他のサーファーと知り合えて本当に嬉しい。来年もチームと一緒に戻れることを願っている」

(レイ・ドゥ・ロサリオ)
Photo: ISA/Pablo Franco

コンテスト5日目の11月29日は朝6時30分(日本時間の同日18時30分)に開始予定。

5日目以降はリパチャージがなくなり、メインラウンドのみになる。
会場1ではU18ガールズのR3、U16ボーイズのR3、U18ガールズのR4、U16ボーイズのR4。
会場2ではU18ボーイズのR3、U16ガールズのR3、U18ボーイズのR4、U16ガールズのR4の順で行われる予定。

『2023 ISA World Junior Surfing Championship』公式サイト
https://isasurf.org/event/2023-rio-de-janeiro-isa-world-junior-surfing-championship/

Photo: ISA/Pablo Franco

(空海)

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