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田岡なつみの優勝を始め、日本人選手が活躍!LQS1,000『La Union International Pro』

現地時間1月23日、フィリピン北西部のサン・ファン「アービズトンドビーチ」で開催中の『La Union International Pro』はQS3,000がオープニングラウンド消化後にホールドしている一方、LQS1,000が一足先に終了。

これはショートボードのCTにあたるロングボードツアーのアジアリージョナル代表を決める重要なイベント。
今回のフィリピンともう一つイベントが予定されており、総合トップ1名だけが出場権を獲得することになる。

2022年は田岡なつみ、井上鷹が代表、吉川広夏がワイルドカードで出場していた。

『La Union International Pro』には日本から井上鷹、増山翔太、浜瀬海、牧野大敬、瀬尾亮一、塚本将也。
ウィメンズは田岡なつみ、吉川広夏、井上桜、井上楓が参加していた。

ウィメンズは田岡なつみが優勝

(田岡なつみ)
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「アービズトンドビーチ」はライトのポイントブレイクで、ファイナルデイは公式1-2ftレンジ。
クリーンなロングボード向けのコンディションだったが、世界ツアーの出場権を決めるのにはもう1サイズは欲しかった印象だった。

ウィメンズは2022年のロングボードツアーを回り、日本でも過去何年間もライバル関係にある田岡なつみと吉川広夏がファイナルに残り、吉川広夏がリードしていた。
田岡なつみが逆転するにはエクセレントに近いスコアが必要なシチュエーションの中、残り2分でプライオリティを持った田岡なつみがカービングとノーズライドで8.35を出して逆転に成功。
僅か0.55ポイント差の激しい戦いを制した。

(田岡なつみ)
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(吉川広夏)
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(吉川広夏)
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「優勝できて嬉しいです。最後にプライオリティを得るために長い時間待ちました。そして、良い波が来ると思っていました。あの波で自分の最高のサーフィンができたので、本当に嬉しいです。広夏とは日本で何年も対戦しており、彼女の実力はわかっているので、良い波に乗ることを意識していました。良い波に乗れるかどうかが重要なポイントでした。これは私にとって夢のような出来事で、とても幸せです」
田岡なつみ

吉川広夏の2位の他、井上桜が3位に入っている。

メンズはローカルが優勝、井上鷹が2位

(ローカルのロジェリオが優勝)
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今回の『La Union International Pro』ではフィリピンローカルの他、インドネシア勢の活躍も目立っていた。
メンズのオープニングラウンドでは井上鷹、浜瀬海を除く全ての日本人選手が敗退、次のRound of 16では浜瀬海がインドネシア勢二人に抑えられてしまい姿を消していた。

(ブラックボーイ)
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このラウンドで1位通過を果たしたのは、ジャワ島、バツカラスのブラックボーイことデニ・ピルダウス。
彼は「DeusExMachina」にサポートされているクラシックロガー界の風雲児で、もし彼がツアーに参加することになれば、アジアの立ち位置が変化する可能性がある。
それだけ素晴らしいロガーなのだ。

(ローカルナレッジを活かしたロジェリオ)
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(ロジェリオ)
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(イベントのハイエストトータルを出した井上鷹)
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(奇想天外のライドが武器の井上鷹)
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(そして、スポーツマンシップに溢れている)
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ファイナルはそのブラックボーイをSFで倒したローカルのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェルと井上鷹が対戦。
井上鷹はSFで17,25のハイエストトータルを出して絶好調だったが、ロジェリオのバックサイドのテクニックも見事で、クロスゲームとなった。
最後はローカルナレッジを活かして一番良いセットを選んだロジェリオが8.50を出して優勝した。

「地元で優勝できたことは、とても特別なことだよ。友人や家族が見守り、応援してくれたことに本当に感謝している。ラ・ユニオンでWSLイベントが開催されると聞いた時は、とても興奮したね。それ以来、一生懸命トレーニングしてきたんだ。タカ・イノウエはこの1週間ベストサーファーの1人だったので、ファイナルで彼と戦えたことは光栄さ。ワールド・ロングボード・ツアーにクオリファイするのが夢だから、素晴らしいスタートになったよ」
ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル

QS3,000にも多くの日本人選手が参加

(野中美波)
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QS3,000はメンズ・ウィメンズ共にオープニングラウンドのみ消化。
メンズは次がRound of 32、ウィメンズはRound of 16となる。

野呂海利、山中海輝、新井洋人、大音凛太、加藤嵐、矢作 紋乃丞、田中大貴、岡村晃友、須田喬士郎、太田拓杜、金沢呂偉、西優司、岩見天獅、西慶司郎、安室丈。
ウィメンズは野中美波、大村奈央、松田詩野、脇田紗良、佐藤李、馬庭彩、松岡亜音、都築虹帆、松永莉奈が残っている。

ウェイティングピリオドは1月26日までで、24日〜25日にかけて大きくサイズアップすることが予想されている。

LT1,000『La Union International Pro』結果
1位 ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)
2位 井上鷹(JPN)
3位 ベンティト・ネリダ(PHL)、デニ・ピルダウス(IDN)

ウィメンズ
1位 田岡なつみ(JPN)
2位 吉川広夏(JPN)
3位 井上桜(JPN)、デイジー・ヴァルデズ(PHL)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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