NEXT WAVE, NEXT NSA
創立60周年を迎えた日本サーフィン連盟(NSA)の公益社団法人設立記念パーティーが都内で開催された。節目を祝う会場には、関係者や選手をはじめ、連盟を支えてきた多くの人々が集った。
2025年より理事長に就任した寺尾恵一氏は挨拶の中で、連盟創設期を振り返った。
「1960年代、まだサーフィンは競技として確立されておらず、整った環境や十分な支援体制もない時代だった。それでも海へ通い、仲間を集め、自ら大会を開催しながら情熱を次の世代へとつないできた。その積み重ねが60年の歴史を築いた。この連盟は、全国の競技者、そして海を愛する多くのサーファーに支えられてきた。歴史を築き、守り、広げてきたすべての人々に深い感謝を捧げる。60周年は祝う節目であると同時に、未来への責任をあらためて自覚する時でもある」
と語り、次代への覚悟を明確にした。
サーフィンが正式にオリンピック競技として確立されて以来、競技としての価値と社会的役割は大きく広がった。連盟にも、世界基準の競技環境を整備、そして世界へ挑戦する選手の育成・支援という新たな使命が求められている。

未来へ向けた「4つの約束」
1. サーフィンの価値向上と世界基準への挑戦
サーフィンを確立したスポーツとしてさらに発展させ、その価値を高め続ける。世界とつながる競技環境を整備し、日本から世界へ挑戦する選手を力強く支える。
2. 社会と企業をつなぐ存在へ
サーフィンが持つ地域性や観光資源としての可能性、教育との親和性を活かし、社会と企業を結ぶハブとなる。競技団体の枠を超え、社会的価値を創出するプラットフォームへと進化する。
3. ジュニア育成は未来への投資
競技者としての育成はもちろん、その先にある“人づくり”を見据える。海との出会いと挑戦の機会を広げ、次世代を担う人材育成を未来への投資と位置づける。
4. 産業と人材のエコシステム構築
医療、教育、テクノロジーなど多分野と連携し、サーフィンを支える人材と産業の持続可能な基盤を築く。
“NEXT WAVE, NEXT NSA”
次の波へ、次の時代へ。
60年の歴史の先に、新たな航海が始まっている。



波乗りジャパンの新ロゴ&新ユニフォーム発表
昨年12月、日本サーフィン連盟(NSA)は新ロゴマークデザイン投票を行い、会員のみならず一般参加による投票を経て決定された。デザインは、日本のアイデンティティとアスリートの力強さ、そして世界基準の公的団体としての結束を体現している。
⽇本サーフィン連盟が「波乗りジャパン」のロゴを刷新。⼀般投票は12/10まで

ミズノ株式会社がさらにこのたび、NSAとアパレル分野におけるオフィシャルスポンサー契約を締結。日本代表「波乗りジャパン」の新ユニフォームが発表された。契約期間は、2026年4月から2029年3月までの3年間。
60年は人間で言えば還暦という節目にあたる。一方、ミズノ株式会社も今年創業120周年を迎え、二度目の還暦を刻んだ。節目の年に実現した両者のパートナーシップは、新たなステージへの一歩となる。

「特別功績表彰」
2020年東京オリンピック(銀メダリスト)、2024年パリンピック日本代表の五十嵐カノア、2024年パリオリンピック日本代表のコナー・オレアリーをはじめ、2025年ISA PARA日本代表の伊藤建史郎、2025年ISA World SUP Surfing Championship日本代表の荒木珠里、そして2025年ISA World SUP & Paddleboard Championship日本代表の堀部結里花がその栄誉に輝いた。



強化体制を再設計、「量から質へ」
その後、波乗りジャパンのコーチ・田中樹より、2026年強化指定選手が発表された。
先月20日、International Surfing Association(ISA)が発表した新議案を受け、日本サーフィン連盟は強化体制の再設計を発表した。これまで76名を対象としていた強化指定選手を、46名へと再編。「広く支える」体制から、「深く、強く支える」体制へ。
目的は、世界で戦える選手への集中育成と投資、国際舞台で勝ち切るための戦略的転換とする。一人あたりの支援の質を高め、より高いパフォーマンスを引き出す環境を整え、包括的なサポートを強化し世界基準に適応できる選手育成へと舵を切る。目標は、2028年オリンピックで最大3枠の獲得。
量から質へ。2028年ロサンゼルスオリンピックに向けての新たな挑戦が始まる。
五輪出場枠獲得へ向け2026年強化指定選手発表。アジアオリンピック代表は五十嵐カノア
第60回日本サーフィン選手権大会、福島・南相馬市で開催
今月3月11日、東日本大震災から15年を迎える。復興への歩みを胸に、日本サーフィン連盟は第60回日本サーフィン選手権大会を福島県南相馬市・北泉海岸で開催することを決定した。
全国70支部で行われる予選を勝ち抜いた代表選手が集結する本大会には、約1,300〜1,500名の参加を見込む。サーファーや家族、関係者、さらには他地域からの来訪者が足を運ぶ日本最大規模の大会を福島の海で開催する意義は大きい。
競技の枠を超え、海を通じて人と人がつながる機会を創出すること。それが地域に新たな活気をもたらし、復興への歩みに少しでも寄与することを願っている。
創立60周年を迎えた今、未来へ向けた挑戦の舞台を福島に置く。その決断には、スポーツの力を通じて地域とともに歩み続けたいという、日本サーフィン連盟の強い想いが込められている。
未来へ託す言葉 ― 式典の結びとして

式典の最後には、副理事長の武知実波氏が登壇し、60年の歴史という節目を締めくくると共に、新たな時代へ向けた力強いメッセージが語られた。
「先人たちの情熱と挑戦、そして一人ひとりの力の積み重ねがあったからこそ、60年という歳月を繋いできた」その言葉に込められた感謝の想いが、会場にまっすぐに伝えられた。
海とともに歩んできた連盟として、海への敬意を胸に環境向上へ努めながら、次の10年を形づくる「NEXT10アクション」を着実に推進していく。競技力のさらなる強化とともに、未来へ向けて歩み続ける決意、そして、これまで以上に社会的責任を果たしていくという明確な志を示した。
『次の10年をつくる、5つの柱』
環境:海と自然を守るための、行動として環境アクション
次世代育成:子供達の未来に投資する、体験と教育の機会づくり
地域・社会:サーフィンを軸に、地域とつなぐ取り組み
企業・パートナー連携:企業とともに価値を生み出す、共創型の連携モデル
人材産業基盤:選手を支える人材と産業を育てる、サーフィンの基盤づくり
サーフィンというかけがえのない価値を守り続けながら、時代の変化に応じて進化していく。そして広域法人としての使命を胸に、新たな未来を自らの手で切り開いていく。
そして今、次の時代へ向かう“新しい波”は、確かに動き始めている。














