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ジョーディ・スミスが喜んだ今年最も激しいパドルバトルとは?

現在、マーガレットリバーで開催中のCT第7戦『Western Australia Margaret River Pro』はミッドシーズンカット前の最後のイベント。

カットライン付近にいる選手にとっては、シーズン後半戦に進めるか、それともCS落ちか、それとも引退か…。
選手生命を懸けた極めて重要な戦いとなる。

早くもOpening Roundでは、それを象徴するような今年最も激しいパドルバトルが繰り広げられた。

舞台はメンズのH4。
ジョーディ・スミス(RSA)とワイルドカードのマイキー・マクドナー(AUS)、ジョアオ・チアンカ(BRA)のカード。

ヒート後半、セットの波にマイキー、ジョアオの順に乗り、ピークに戻る際に優先権を巡って腕がぶつかるほどの距離で二人がいきなりパドルバトルを始めたのだ。

沖でその光景を見ていたジョーディは、両手を広げて笑顔で「ここがゴールだよ」とでも言わんばかりに争う若き2人を見守っていた。

(ジョーディのこのパフォーマンスがバトルを盛り上げた)
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この激戦の末、マイキーが優先権を獲得。ジョアオともヒート中に和解の笑顔を交わす場面もあった。

ワイルドカードのマイキーにとってこのイベントにプレシャーは少ないが、ジョアオにとっては生き残りを懸けた一戦。
昨季の負傷による長期離脱から、今季はシーズンワイルドカードで復帰。
しかし、ここまで一度もRound of 16を突破できず、現在はミッドシーズンカットラインのギリギリであるランキング22位に位置している。

結局、最初にハイエストスコアを出していたジョアオが最後にバックアップも伸ばして圧勝。
ジョーディと共にラウンドアップを果たしている。

「西オーストラリアは良いね。ここに戻れて嬉しいし、全て良い感じ。でも、まだ仕事は終わってないからあまり話すことはないよ。ただ楽しかったし、マイキーはワイルドカードらしくすごく燃えてた。彼にも拍手を送りたい」
ジョアオ・チアンカ

「2人には本気でぶつかってほしかったんだ。ああいう瞬間って、自分に楽しむためにやってるんだって思い出させるためのものでもある。僕たちは真剣に競っている。でも、競うこと自体が楽しいんだよ」
ジョーディ・スミス

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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