Photo: INaslo Bustamante

『2025 ISA World Surfing Games』開催前に知っておくべき10の知識

9月4日〜14日にエルサルバドルでWSGこと『2025 ISA World Surfing Games』が開催される。
今年はオリンピック出場の選考には関係していないが、来年の重要なシード権に影響を与える。
WSGのシード権は前年の各国連盟の成績に基づいて決定されるため、2028年開催のロス五輪に影響を与える可能性がある。

6名の波乗りジャパン

日本代表「波乗りジャパン」のメンバーは以下。

大原洋人、西慶司郎、稲葉玲王。
中塩佳那、都筑有夢路、都築虹帆。

パリ五輪と同じ大野修聖、田中樹がコーチとして選手を支える。

世界最高のサーファーたちが再びサーフシティ・エルサルバドルへ

今年のWSGには世界中の最高のサーファーが多数集結する。
パリ五輪の金メダリスト、フランスのカウリ・ヴァースト、東京五輪の銅メダリスト、都筑有夢路を含む22名のオリンピアンが出場。
また、WSG史上最も多くの勝利を収めているサーファーの2名、4度も金メダルを獲得、ワールドジュニアでも金メダルを獲得しているISAの女王、オーストラリアのサリー・フィッツギボンズと、2度の金メダルを獲得したアルゼンチンのレアンドロ・ウスナが出場。

ワールドジュニアの金メダリストとしては、オーストラリアのデイン・ヘンリー、ドイツのノア・クラップ、アルゼンチンのイグナシオ・グンデセンが参加する。

前回大会でガブリエル・メディナが金メダル、タティアナ・ウェストン・ウェブが銀メダルを獲得。
団体で金メダルを獲得したブラジルは元CT選手のマイケル・ロドリゲスが久々にWSGに出場。その他の選手はガブリエルの妹、ソフィア・メディナ、ルーカス・シルベイラ、ローラ・ラウップと将来のために新しい選手を揃えた。

過去最多の参加者数

2025年大会のWSGは2023年のエルサルバドル大会で樹立された記録を更新する61の国・地域から過去最多となる297名の選手が参加する。

新たな参加国

2025年のWSGにはアンゴラとバヌアツの2か国が初めて参加。

太平洋の島国であるバヌアツは、以前2010年にニュージーランドで開催されたワールドジュニアに参加したことがあるが、西アフリカのアンゴラにとっては、今回がISAの大会への初出場となる。

オリンピックへの影響

今年のWSGは特定のオリンピック出場資格はかかっていないが、今後の重要なシード権に影響を与え、将来的にLA2028の出場資格に直接的な影響を与える可能性がある。
WSGのシード権は、前年の各国連盟の成績に基づいて決定される。

視聴方法

ライブ中継は9月5日からISA公式サイトで配信される。

大会に関する結果、チーム、写真、動画、ニュースについてもISA公式サイトで随時更新される。

日本とエルサルバドルの時差は15時間。
エルサルバドルの朝7時が日本の同日22時になる。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(2024年WSGを制したブラジル) Photo: ISA/Pablo Jimenez

歴史的なイベント

国際サーフィン連盟(ISA)は、元々インターナショナル・サーフィン・フェデレーションという名称で、1964年にオーストラリアのマンリー・ビーチで初のサーフィン世界チャンピオンを誕生させた。
以来、ISAは世界5大陸で複数の競技種目の大会を開催し、チャンピオンを輩出し続けている。

WSGはこの最初の世界選手権のレガシーを受け継ぐ、ISAの代表的なオープン選手権イベント。
サーフィンの初めてのオリンピック予選イベントは、2019年に日本の宮崎、2021年にサーフシティ・エルサルバドルでISAによって開催された。

過去のWSGチャンピオンには、オリンピック金メダリストのイタロ・フェレイラ(BRA)、銀メダリストのタチアナ・ウェストン=ウェブ(BRA)、五十嵐カノア(JPN)、ガブリエル・メディナ(BRA)を始め、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ジェレミー・フローレス(FRA)、チェルシー・ヘッジ(AUS)、ジョーディ・スミス((RSA)、コートニー・コンローグ(USA)、ソフィア・ムラノヴィッチ(PER)らが名を連ねている。

男女平等化の流れ

2025年のWSGでは出場者全体の44%にあたる127名の女性選手が参加。
2017年以降、ISAは世界選手権において男女に平等な出場枠を提供しており、毎年その枠はより均等に埋められている。

スケジュール

9月4日:記者会見(正午、クラブ・サルバドレーニョ)
9月5日:開会式(カサ・デ・マール裏)
9月6日〜13日:競技日
9月14日:決勝日、閉会式

SNS

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#SurfCity

ISAとエルサルバドル

ISAの強力な支援者であるサーフシティ・エルサルバドルは、今回でISAの主要なイベントを10回、WSGを3回開催することになる。

2019年:『World SUP and Paddleboard World Championship』
2021年:『World Surfing Games』
2022年:『World Junior Surfing Championship』
2023年:『World Surfing Games』
『ISA World Longboard Championship』
2024年:『ISA World Longboard Championship』
『World Junior Surfing Championship』
『World Masters Surfing Championship』
2025年:『ISA World Longboard Championship』

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(黒本人志)

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