遂にフィジーで2025年のワールドチャンピオンが決定する。
2024年のパリ五輪と同時期、同会場で開催されたタヒチ戦終了から2週間後。
レギュラーシーズンでの上位5名でワールドタイトルを決める『Lexus WSL Finals Fiji』がウェイティングピリオドに入る。
この1日限りのタイトルマッチというフォーマットは2021年から始まり、4年連続でカリフォルニアのローワートラッセルズが会場となっていたが、5年目にして初の開催地変更。
今年はフィジーのタバルア島・クラウドブレイクでワールドチャンピオンが決まる。
また、1日限りのタイトルマッチというフォーマットは今年限り。2026年からは以前のレギュラーシーズンでのタイトル争いプラス。最終戦のパイプラインがボーナスポイントとなる新たな形式へと移行することが決まっている。
歴史を刻む、クラウドブレイクのパーフェクトウェーブ
昨年、7年ぶりのCT開催地となったクラウドブレイクはコンテスト2日目がウネリのピークとなり、特徴である長いレフトが姿を現していた。
優勝したのは、グリフィン・コラピント(USA)とワイルドカードのエリン・ブルックス(CAN)だった。
クラウドブレイクでの歴史を振り返るとケリー・スレーター、オーウェン・ライトが1ヒートで2本の10ポイントを出すパーフェクトヒートを達成している。
完璧なバレルはハイスコアを容易に生み出し、過去に何度も歴史に残るような名勝負が誕生している。

メンズは4名が初のワールドタイトルを争う

PHOTO: © WSL/Aaron Hughes
メンズはタヒチでの最終戦でファイナル5争いが大きく変動。
ランキング1位、2位のヤゴ・ドラ(BRA)、ジョーディ・スミス(RSA)は初の「WSL Finals」出場。
ヤゴは過去10回のシーズンで7回もワールドタイトルを獲得しているブラジル人として新しい名前を歴史に刻もうとしている。
一方、2008年からツアーに参加する37歳のベテラン、ジョーディは、1977年のショーン・トムソン以来となるタイトルを南アフリカにもたらすチャンスを手にした。
その他の3名は「WSL Finals」出場経験があり、グリフィン・コラピント(USA)は3年連続、ジャック・ロビンソン(AUS)は4年連続の出場と豊富な経験を持つ。
ファイナル5の中で唯一ワールドタイトルを獲得しているイタロ・フェレイラ(BRA)はNo5.シードとして最初のマッチでジャックと対戦する。
イタロが「WSL Finals」直前に牽制をしたことで、この対戦はさらに見応えのあるものになるだろう。

初タイトルの期待が高まるモリー

ウィメンズのファイナル5は、ケイトリン・シマーズ(USA)、キャロライン・マークス(USA)の2名がワールドタイトル経験者で、モリー・ピックラム(AUS)、ガブリエラ・ブライアン(HAW)、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)の3名が初のタイトル獲得を目指すことになる。
今年の「WSL Finals」はNo1.シードが昨年までの2ヒート勝利から、1ヒートを先行すればワールドタイトル獲得というフォーマットに変更になった。
特にモリーはタヒチでの優勝を始め、直近のイベントで驚異的な結果を重ねており、彼女が「WSL Finals」で優勝する可能性は非常に高いと期待されている。

なお、No1.シードとの最終マッチ以外は従来通り、2ヒート勝利した選手が勝ち上がることになる。
『Lexus WSL Finals Fiji』は8月27日〜9月4日のウェイティングピリオドを設け、コンディションが良い1日を利用して開催される。
イエローアラートが発令され次第、今サイトやSNSでお知らせします。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)