(ジャック・ロビンソン) PHOTO: © WSL/Brent Bielmann

「劇的なゲームでファイナルファイブ確定」 – F+

F+(エフプラス)

ファイナルファイブ確定。ジャック・ロビンソン、今シーズン2勝目の劇的なゲームでファイナルファイブメイク。優勝しか可能性がなくて、そこ優勝して決めるって、あまりないかなぁ、と思う。全盛期のケリーとかアンディとかミックとか、強い人には時々あることだけど、絵にかいたような逆転劇。
まぁ、タヒチだから、ありそうといえばありそうだったけど、グリフィンといい、このジャックといい、ここにファイナルファイブ入りがかかっている人たちが強かった印象がある。
押し出されてしまったのは五十嵐カノア、イーサン・ユーイング。
カノアはワイルドカードのミヒマナ・ブレイとのエリミネーションラウンドで、リスタートのある波の来ないヒートに当たり、なんか、らしくない感じで敗退してしまった。
イーサンはクオーターで同じくファイナルファイブを狙うグリフィン・コラピントと直接対決。負けたほうはジャックロボが優勝すると6位になるという、なんかものすごいドラマの勝負だった。

(ジャック・ロビンソン) PHOTO: © WSL/Brent Bielmann

まぁ、ジャック・ロビンソンはいつかワールドタイトルをとるだろうと思われるので、ファイナルファイブ常連でなければならない存在ではあるけど、取りこぼしが多くてこういう苦労をすることになる。バレルよし、エアーよし、マニューバーよしのオールラウンダーだけど、なんだろうなぁ、燃えるような闘志というか、カリカリ感が弱い感じがする。悟り開いちゃってる感というか、コンペティターには時に邪魔になるような静寂感というか。それがネガティブ方向に働くと、あっさりと簡単に負けてしまう執着心のなさのようなものに転じて災いをなす。若いときはカリカリすぎて空回りも多くて取りこぼしてたけど、そこから落ち着いて今のジャックがある。でも、もう少し勝ちに執着してもいいかな、と思う。
これでファイナルファイブがロウワーだとあまりジャックロボが勝つイメージはわかないけど、フィジーとなると、またまた行けるのかな、とも思う。グリフィン、ジャック、ヤゴがガチな感じだけど、個人的にはジョーディ推しかなぁ。

(ジョーディ・スミス) PHOTO: © WSL/Brent Bielmann

まぁ、ジョーディはフィジーでイケイケってイメージわかないので、難しいかとは思うけど、実際問題これがワールドタイトルのラストチャンスではないかと思う。来シーズンからはファイナルファイブもないし、ジョンジョンやガブが復帰して、パイプがダブルポイントみたいな条件の中で、ジョーディがタイトル取るってけっこう厳しいかと思う。年齢的なこともあるし、頑張ってほしいという意味で推しておこう。

(モーリー・ピックラム) PHOTO: © WSL/Brent Bielmann

女子のほうはモーリー・ピックラムがひとりアナザーレベルのチャージだった。乗ってる波が全然違うし。女子のバレルチャージのハードルをだいぶ上げたと思う。フィジーも波が上がれば同じようなレフトバレルになるので、今年はモーリーなのかなぁ。何しろ後半4試合を2位、1位、2位、1位という飛ばしぶりなので。なんか、全盛期のカリッサ・ムーアを見ているような感じ。
このタヒチでパリ五輪金メダルを取ったキャロライン・マークスはこの試合3位で、6位から逆転4位でファイナルファイブ入り。イザベラ・ニコルスが押し出された。過去逆転のワールドタイトルの経験もあるキャロライン。フィジーは要注意だと思うけど、まぁ、この試合を見る限り、モーリー強そうかな、と思う。

F+編集長つのだゆき

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