5X並びに東京五輪金メダリストのカリッサ・ムーアが、2026年のCTにカムバックすると発表!
WSLからシーズンワイルドカードを授与され、4月1日開幕のオーストラリア・ベルズビーチからフル参戦する。
2024年1月に家族と人生の次の章に移ること選んで引退を表明していたカリッサ。
2025年の第一子が誕生後は娘のOlenaとパートナー、愛犬たちと仲睦まじい姿がSNSで公開されていた。
人生が変化しても夢を追い続けられることを伝えたい

出産を経て復帰するカリッサには、多くの女性に向けての強い思いもある。
それはアスリートだけではなく、社会全体に向けてのメッセージも込められている。
「またチャンピオンシップツアーで戦える機会を本当に楽しみにしている。出産を経て再びジャージを着られることが、すでに大きな勝利のように感じるわ。最高峰の舞台で競い合えることは当たり前ではない。健康でエネルギーが戻ってきていることにとても感謝している。私の歩みを通して、娘や、そして他の女性たちにも“人生が変化しても夢を追い続けられる”ことを伝えたい。これからの章を娘と、そして家族と一緒に分かち合えることを楽しみにしている」
輝かしいキャリアの継続

革新的なパワーサーフィンを武器に輝かしいキャリアを築いてきたカリッサ。
2009年にワイルドカードでCT優勝を果たし、2010年のルーキーイヤーでは3度のファイナル進出と2度の優勝で僅か17歳にしてランキング3位となった。
翌年には18歳、最年少で最初のワールドタイトルを獲得。
以来、13シーズンの5度のワールドタイトルを獲得し、ランキング3位以下だった年は1度だけ。
出場122試合中28勝という驚異的な成績を残し、史上最も安定したパフォーマーと評されている。
サーフィン史上初となった東京五輪では金メダルを獲得し、ホノルアに現代のサーフィンのゴッドファーザーであるデューク・カハナモクとカリッサの巨大な壁画が描かれた。
来年は2シーズン休んだライバルのステファニー・ギルモアも復帰する予定。
現在37歳のステフが8xの記録を達成したのは34歳の時であり、33歳のカリッサが輝かしいキャリアを継続する可能性は十分にある。
また、彼女たちがいない間にツアーを牛耳っていたケイトリン・シマーズ、モリー・ピックラムなどの次世代との勝負にも注目が集まるだろう。
アロハスピリットの象徴

デビュー当初から温かい人柄で知られていたカリッサは、アロハ精神の象徴とも言われている。
ルーキーイヤーには、CT初優勝で得た賞金を開催地であるニュージーランドのローカルボードライダーズクラブへ寄付。
その“与える心”は今も彼女の人生とキャリアの中心であり、「Moore Aloha Foundation」を通じて次世代のサーファーへの支援活動を続けている。
また、東京五輪でサーフィンアメリカ代表のホストタウンとして事前合宿を受け入れた静岡県牧之原市とはその後も交流が続いている。
カリッサのインターナショナルイベントの最後の出場は2024年のパリ五輪。
妊娠2ヶ月ながらタヒチのヘビーな波でQF進出を果たし、世界を驚かせた。
2026年のCTは4月のベルズビーチで幕を開け、12月にはオアフ島ノースショアのパイプマスターズで締めくくられる。
来季のCTは彼女の復帰により、さらに注目度が高まりそうだ。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)























