(稲葉玲王) Photo: ISA/Pablo Jimenez

稲葉玲王、大原洋人がトップ通過!『2025 ISA World Surfing Games』2日目

エルサルバドルで開催中の『2025 ISA World Surfing Games』は2日目。

現地時間9月7日、公式4-6ftレンジの絵に描いたようなパーフェクトなコンディションでメンズ、ウィメンズ共にR1の残りヒートが進行した後、メンズのみR2に突入して24ヒート中、16ヒートが行われた。

波乗りジャパンは稲葉玲王、大原洋人がR2進出

(稲葉玲王)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

日本代表、波乗りジャパンは初日に西慶司郎がシングル、トータル共にハイエストスコアを出して主役になり、ウィメンズは中塩佳那、都筑有夢路、都築虹帆がR2進出を決めていた。

この日はライト・レフト共にあるラ・ボカナで行われたメンズのR1の残りヒートに稲葉玲王、大原洋人が登場して共にトップ通過でR2進出を果たした。

ライトのポイントブレイク、エル・スンザルで行われたメンズR2では、西慶司郎がスイスのキアン・マーティン、ドイツのディラン・グルーンなどと対戦。
フロントサイドでスコアを稼いだR1とは一転、バックサイドでショルダーが張ってこないブレイクに苦戦。一時はトップに立ったものの、後半に逆転されてしまい、3位で敗者復活戦のリパチャージ行きとなった。

Photo: ISA/Pablo Jimenez
(西慶司郎) Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Pablo Franco

最高のデビューを飾ったアメリカ代表

(ルーク・ギナルド)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

メンズのR1の残りヒートでは、アメリカのルーク・ギナルドが初めてのWSGで8.17と8.00を出してトータル16.17と2本のエクセレントスコアで前日に西慶司郎が出したヒートスコアを上回った。

アメリカ代表は前日にオーウェン・モス、ジェイブ・スウィアコッキがR1を通過。
ウィメンズもエデン・ワラ、リード・ヴァン・ワゴンナー、エラ・マカフレイがR1を通過して更にメンズはR2も全員ラウンドアップと完璧な2日目となった。

「ヒート前は凄い緊張したよ。文字通り、小さい頃からの夢だった。自分の国を代表できるのは本当に光栄なことさ。大好きなスポーツをしながら、自分の出身国を代表できるなんて、これ以上ない栄誉だね。ヒートではゾーンに入っていたんだ。ただパフォーマンスしていて、競技として戦うというよりは、普段のフリーサーフィンのように自由にやった。本当に調子が良かったよ」

Photo: ISA/Pablo Franco

元CT選手を揃えたオーストラリア

(カラム・ロブソン) Photo: ISA/Pablo Jimenez

この日はアメリカのルークを更に上回るトータルスコアをオーストラリアのカラム・ロブソンが出した。
R1で8.50、8.17を重ね、トータル16.67でグアマテラ、ギリシャ代表をコンビネーションスコアに追い込んでいた。

その他、オーストラリア代表はモーガン・シビリックがR2を勝ち上がり、サリー・フィッツギボンズを含む3名のウィメンズがR1を通過。
2024年のISAワールドジュニアU18の金メダリスト、デイン・ヘンリーはエアーで8.00を出して快勝するなどアメリカ代表と共に最高の出だしになっている。

(デイン・ヘンリー) Photo: ISA/Sean Evans

オリンピアンが順調に勝ち上がる

(カウリ・ヴァースト)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

東京五輪、パリ五輪に出場した22人のオリンピアンが参加している今年のWSG。

この日は日本の大原洋人、稲葉玲王を始め、コスタリカのレイラニ・マクゴナグル、エルサルバドルのブライアン・ペレス、ポルトガルのテレサ・ボンヴァロ、ペルーのダニエラ・ローサス、ドイツのティム・エルター、フランスのカウリ・ヴァーストが勝ち上がった。

パリ五輪の金メダリスト、カウリは2位でR3進出。
妹でISAのワールドジュニアにも出場しているアエラン・ヴァーストはR1を通過した。
また、フランス代表では今大会最年少の15歳、キアラ・グールドがラウンドアップを果たした。

ポルトガル代表がリード

(フランシスカ・ヴェセルコ)
Photo: ISA/Jersson Barboza

エル・スンザで進行したウィメンズR1ではポルトガルのフランシスカ・ヴェセルコが強烈なフロントサイドで序盤に8.00、6.83のバックアップスコアを重ね、トータル14.83と前日に同じポルトガルのヨランダ・ホプキンスが記録したスコアを更新した。
オリンピック出場の夢を追いかけている22歳の彼女はキャリアで最も成功したシーズンを送っている。

「今年は本当に良い年を過ごしているわ。自分のサーフィンが良い状態だと分かっているし、自信を感じている。ISAでは自分の国を代表し、他の国々の選手たちとここにいるのが大好き。本当に特別よ。こんなに多くの人と波をシェアする機会はめったにないわ。波は最高で、本当に楽しい時間を過ごしている。ライトの波に乗るのが大好き。ここエルサルバドルでは、一日中完璧なライトの波が来る。まるで夢のようね」

ポルトガルは他にもテレサ・ボンヴァロ、フレデリコ・モライスと最強の布陣でWSGを戦っている。

エルサルバドルの英雄が今年も活躍

(ブライアン・ペレス)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

WSGや、CTのエルサルバドル戦に何度も出場してパリ五輪にはエルサルバドル代表としてオリンピアンにもなった英雄、ブライアン・ペレス。

R1では2017年にお倉ヶ浜で開催されたISAのワールドジュニアU18の金メダリスト、アルゼンチンのナチョ・グンデセン、同大会の銅メダリスト、カナダのコディ・ヤングを相手にミドルスコアを重ね、トップ通過を果たした。

「最初のヒートだったので、少し緊張したよ。最高の波を2本掴むことと、海で楽しむことに集中した。自分はオリンピックサーファー。自分の国で、この美しい波、美しい人々、チームのみんな、そして家族と一緒に国を代表できることは本当に恵まれている。良い波、良い人、美味しい食べ物。そして、良い雰囲気のあるエルサルバドルに再び来ることができて、最高に嬉しいよ」

Photo: ISA/Pablo Franco

コンテスト3日目の9月8日は朝7時(日本の同日22時)に再開予定。
ラ・ボカナでウィメンズR2、エル・スンザルでメンズR2の残りヒートが行われる。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

Photo: ISA/Pablo Franco

(黒本人志)

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。