Photo: N高等学校

学業と競技の両立を経て、アジアオリンピック代表の池田美来が通信高校を卒業

アジア競技大会(アジアオリンピック)、女子日本代表の池田美来が、3月26日、大阪・梅田で行われた通信制高校・N高等学校の卒業式に出席した。式後のインタビューでは、アスリートとして学業と競技を両立させてきた3年間を振り返るとともに、「女子高校生」からプロ一本で活動していく決意を語った。

『Special Award』を受賞した池田美来 Photo: N高等学校

アスリート部門、特別賞を受賞

全国・世界レベルで活躍するアスリートを数多く輩出してきたN高等学校。その中でアスリート部門、『Special Award』の特別賞を受賞した池田美来は、式の場で感謝の言葉を述べた。

「この賞をいただき、とても嬉しく思います。この高校3年間、支えてくれた方々に感謝しています。これからも私らしく、全力で頑張ります」

また、当初は通学制の高校への進学も検討していたという。表彰後のインタビューでは、3年間を振り返りながら次のように語った。

「通信制という環境だったからこそ、サーフィンにしっかり打ち込むことができ、良い成績も残せたと思います。本当に心に残る3年間でした」

サーフィンと学業を両立しながら歩んだ高校生活に対する、充実感と達成感がにじんでいた。

Photo: N高等学校
感謝の言葉を述べた Photo: N高等学校
Photo: N高等学校

「全力で走り切った3年間」

決して簡単ではない、アスリートが直面する学業との両立。「本当に、サーフィンと勉強の両方に全力で向き合った3年間だった」と振り返る。

「レポートの期限に間に合わなくて、移動の車の中でやったこともありました。海外の大会を回っていく中で、学業の時間は欠かせませんでした。遠征の時には必ずパソコンを持ち歩き、試合のない時だったり、寝る前、時間が空いたらとにかくやるようにしていました。課題提出に追われることも多かったです」

N高等学校の通信制では、「スクーリング」という対面授業が必須科目となっている。実際に学校に登校し、授業を受ける期間であり、友達作りのきっかけの場所ともなる。

「スクーリングに行って友達ができたことが一番の思い出です。サーフィンの練習が中心で、普段はなかなか人と関わる機会が少ない中で、いろんな人と知り合えたのがすごく良かったです」

さらに先日、友人たちと富士急ハイランドへ行き、高校生活最後の思い出を作ったという。

Photo: N高等学校

人としての成長、そしてサーフィンの進化

「いろんな人と関わることで、サーフィンだけでは得られない考え方や視点を学べたと思います」と、池田美来は3年間での成長について、サーフィン以外での出会いや環境が大きな影響を与えたと語る。

一方、競技面では「自分らしい勝ち方」を模索し、「試行錯誤していた時期もありましたが、“自分らしい勝ち方とは何か”をテーマに取り組んできました」と振り返る。

高校生活3年間の中で、2023年には世界ジュニア大会で銅メダルを獲得、さらに2024年にはアジア選手権大会優勝やWSL『Krui Pro QS5000』でプロとジュニアの両カテゴリーを制する“ダブル優勝”を達成するなど、着実に結果を積み重ねてきた。

(ダブル優勝を決めた池田美来) PHOTO: © WSL/CHAR

卒業後は「女子高校生」という肩書きを外し、2025-2026シーズンに向けて、さらなる進化を目指しプロサーファーとして活動に専念していくという。

「特に大きく変わることはなくて、これまで通り自分にできることを考えながら、日々頑張っていきたいと思います。また、去年CSを回って世界を見てきて、今のままだとCTは難しいと感じました。なので、ライディングも考え方も根本から変えていこうと取り組んでいます」

アジア競技大会、そしてロスオリンピックへ

(池田美来) Photo: ISA/Pablo Jimenez

今回の代表候補選出により、アジアオリンピックで優勝すればロサンゼルスオリンピック出場権を獲得することができる。日本代表内定という大きなチャンスを手にした池田美来は今の心境について語る。

「小さい頃からの目標は、オリンピックで金メダルを獲ることです。ロサンゼルスオリンピック、そしてブリスベンオリンピックを見据えてこれまで練習を積んできました。その出場のチャンスを得られたことに、今はとてもワクワクしています。大会までの時間を大切にしながら、“やり切った”と言えるよう、全力で取り組んでいきたいと思っています。」

会場となる愛知県・田原市の印象を尋ねると、

「好きです。プロ資格を取得した場所でもありますし、ガールズサーキットで何度も優勝してきた思い入れのある地です。雰囲気や波の感じも含めて、とても好きな場所です」

そして最後に、「頑張ります」と意気込んだ。

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