さわかみS.league 25-26 S.two 第3戦
IBARAKI SURFING CLASSIC PRO AM OPEN
みなさんお久しぶりです。高橋みなとです。
今回はS.two大洗戦についてのリポートです。
かなりサイズのある波で行われ、ファイナルデーにはゲッティングアウト1ヒート前という聞いたことのないレギュレーションで開催となりました。


今大会、私はS.leagueのインスタグラムアカウントにてライブ配信を行い、インタビュアーを務めましたが、配信はその場限りのため見逃した方も多くいるのではないでしょうか。
ファイナリストともなると、大体の選手がここまで勝ち上がってくるたびに一位通過でインタビューを受けていて、それだけリズムに乗れているという証。
ということで今回は何回もインタビューさせていただいたファイナリストたちにフォーカスしよう。
メンズで優勝したのは松永大輝

ひとつ前の伊豆戦でも優勝しており、2戦連続優勝を果たした。
伊豆の小波、そして大洗の大波でも優勝したことにより、彼がどんな波にも対応できるかなりのスキルを持ったサーファーだということが証明された。
伊豆戦では自身で削ったボードで出場。今回は違うボードで挑んだようだ。
冬はハワイに通いサイズのある波をトライしている彼にとって、今回の大洗の波はイージーだったのかもしれない。
R2から出場しすべて一位通過、さらには全てのヒートにおいて最低7点、もしくはエクセレントを必ず一本揃えていた。
ファイナルではしっかり2本揃え、圧巻のサーフィンを披露。文句なしの優勝を飾った。
2位には堀越類
最近の台風スウェルのおかげで地元湘南ではサイズがある波を頻繁にやっていたという堀越類。
そのときの波を彷彿とさせるライディングで会場を湧かせた。
ファイナルではゲットのタイミングが悪く苦戦したが、沖に出てヒートがスタートすると一番先に波に乗り、その後一番のセットも喰らっていたが、彼の体力は無限大。絶対に勝つぞという強い気迫が、彼のパドリングから伝わってきた。
3位は佐藤利希
ここ最近のWSLプロジュニアでは2戦連続で優勝し、勢いにのっている利希。千葉の海で見かけることも多い彼は、技のバリエーションと精度に長けている。その彼自身が持つスキルを、大洗のこのコンディションでもしっかりと魅せていた。改めて彼のスキルと、コンテストにも強くなった部分を見るとことができた。
4位には佐藤魁
彼もまた、サイズのある波を得意とする選手。
無駄な力が全く入っていない、身体の使い方やマインドの持っていき方などにもこだわる選手の1人。インタビューでは、伊豆では小波だったのに、大洗ではこんなにサイズがある波でコンテストをやっていて、すごく自然のパワーを感じる。この環境に感謝し、自分も自然体で挑みたい。と魁らしいコメントをくれた。

ウィメンズ優勝は窪田怜

全選手が苦戦する中、オープニングウェーブは彼女がスコアした。ひと足先に2本のスコアを揃え、そのまま優勝。今年の井戸野浜戦でプロ公認を獲得し、年内に初優勝までしてみせた。
表彰式では”チャレンジ精神を持って挑むことができた”とコメントし、このコンディションでも前向きな姿勢が結果に繋がったのだろう。
2位は馬場心
伊豆戦で優勝した彼女もまた、松永大輝同様に2連勝を狙っていたはずだ。今回は惜しくも準優勝となったが、R2で痛めた足を気にもとめず、気合い十分でファイナル進出を果たした。
彼女のインタビューも何回もさせてもらったが、インタビュー中は身体を私の方に向け、私が何を話しているかも物凄く真剣に聞いてくれている。こんなにもじっっと見つめられるインタビューはないので、彼女の素直さが表れていた。
3位は長崎来海
伊豆でプロ公認を獲得し、今回の大洗ではファイナル進出を果たした。島根県出身の彼女は、現在千葉に下宿中。千葉で支えてくれている家族も応援にかけつけた。千葉でのサーフィンライフが彼女をより強くしているのかもしれない。
4位には菅谷帆那
井戸野浜戦でプロ公認を獲得後、彼女らしいサーフィンをヒート中に出せずにいる姿を何度も見かけた。それでも腐らずガッツのあるサーフィンを魅せ、今回はワンターンで6点をスコアするなど、徐々に自身の力をヒートで発揮するようになってきた。

何度もインタビューをしていると、選手それぞれの個性が見えて、とても面白い。
もちろん中にはインタビューが苦手そうな選手がチラホラいたのも事実。
私は現役時代、誰とも被らない受け答えでつまらないインタビューをしないように心がけていた。そんな私から、インタビューについて少しだけアドバイス。
選手たちはヒート中の自分のライディングを一本ずつ覚えているだろうか?
“何本目のあのターンはこうだった” という説明ができる選手ほど、インタビューで困ることはない。
これを練習するには、普段のフリーサーフィンから、ゲッティングアウト中に今の自分のライディングはどうだったかを分析する癖をつけることで簡単にクリアできる。
そして今私はインタビューする側になった。
選手が試合以外で、ライディング以外で自分をアピールすることができる最大のチャンスの場。
その場を存分に活かしてほしい。
受ける側の準備はもちろん、聞く側の私ももっとパワーアップしていきたい。
精進して参りますので、次回のインタビューもお楽しみに!笑

R2でプロ公認獲得と同時に怪我をしてしまい、大事をとってセミファイナルはチェックインのみとなった。

左から浦山裡央、山田海光、藤谷日向、田中志門、佐藤頼斗


All Photos by Minato Takahashi
(高橋みなと)























