F+(エフプラス)
2026 F+ x BCMコラボカレンダー1月のイーサン・ユーイングに続いては、2025ワールドチャンピオンのヤゴ・ドラ。ここ数年で急にサーフィンが上手くなったというか、エアーだけではないヤゴになって、そのレールワークのクオリティもぐんと上がった選手だと思う。昨年は特に鬼の居ぬ間に誰が取るのか的な、ジョンジョンとガブ無しツアーだったので、誰にとっても大きなチャンスだったが、そこはしっかりパワーアップしたヤゴが押さえた感じ。コンスタントさも身につけたし、同じブラジルのイタロやフィリッペより一段上に行ったかな、と思う。
困ったときのエアー、というのは近年CTでも強力な武器になっていて、彼のエアーはワールドタイトル獲得の大きな武器になったことは確かだ。もともとエアーゲームの安定感は抜群だったうえに、2025シーズンはレールゲームにも対応力を身に着けたので、ウイークポイントが見当たらない感じだった。
この特徴的な夕景のショットはJベイでのもの。どちらかというとアクションというよりはこの色彩とか雰囲気とかで選んだ写真ではあるけど、よく見るとこれ以上安定のしようがないほど、絵にかいたような理想的なエアーの空中姿勢だと思う。全身どこにも余計な力は入っていない。まっすぐに伸びた右腕さえ、指先はリラックスだ。
しっかり足についたボード、どんな着地にも対応できるだろうヒザのためとノーズ寄りに置かれた前足、これはふっつ~にメイクですよね、と誰もが疑わない安定感。この人はどんな状況でもこういう安定した姿勢が取れるようになるまで、どれだけ練習したのかなぁ、と思う。空中でもぶれない体幹と重心。

昔エアーで有名だったティム・カランに、エアーが上手くなるコツを訪ねたことがあったけど、ティムは、「何言ってるんだよ、そんなものないよ。俺が一体何万回ワイプアウトしたと思ってるんだよ。ただただ練習あるのみなんだよ」、って言ってた。何度もトライして、うまくいったときのやり方を再現するけど失敗して、みたいなことの繰り返し。まぁ、スポーツは何でも同じだな。たくさん考えてたくさんやった人の勝ち。
エアーはその高さ、スピード、回り方などなど、様々な採点基準があるけど、私は個人的に空中姿勢の美しさ、というのはかなり気になるところだ。おそらく現状では採点基準に空中姿勢の良しあしは関係無いだろうけど、私はとにかく美しいサーフィンが好きなのだ。すべてにおいてどの瞬間も美しいサーフィン。
エアーの空中姿勢といえばブルース・アイアンズだ。昔何かでブルースのエアーの空中姿勢の影絵だけのロゴデザインがあったけど、影だけでしっかりブルースってわかっちゃうのが、カッコいいなぁ、と思った。
ブルースももう46歳になるので、だいぶ昔の話にはなるけど、全盛期のブルースのスタイリッシュさを象徴するデザインだったかなと思う。ボルコムのTシャツとかだったかなぁ……覚えてませんか?
影だけで誰ってわかるってだいぶ通だと思うけど、プロサーファーシャドウクイズとか、楽しそうではあるな(笑)。























