現地時間9月8日、エルサルバドルで開催中の『2025 ISA World Surfing Games』は前日よりサイズダウンした公式3-4ftレンジのサイズでメンズ、ウィメンズ共にR2が終了。
その後、敗者復活戦のリパチャージR1が始まり、メンズはH19、ウィメンズはH8まで進行した。
波乗りジャパンは都築虹帆がR3進出

日本代表、波乗りジャパンは3日目にして早くも苦戦を強いられている。
前日のメンズR2で西慶司郎がリパチャージR2行きになったのに加え、この日は稲葉玲王が4位、大原洋人が3位でリパチャージR2へ。
ウィメンズも都筑有夢路が4位、中塩佳那が3位でリパチャージR2に回った。
唯一、都築虹帆はトップ通過でR3進出を決めている。






3チームが全てメインラウンドに残る

Photo: ISA/Pablo Jimenez
3日目にして大きく試合が動いている今年のWSG。
全ての選手がメインラウンドに残っているのは、ペルー、オーストラリア、アメリカの3チームのみ。
1996年の第1回WSG以降、チーム金メダル獲得数ではオーストラリアが5個でトップ。
ペルーが4個で2位、アメリカはブラジルと並んで3個で同率3位になっている。
ペルーは2023年WSGでチーム世界チャンピオンに輝いた成功を再現すべく、今年は強力なチームを結成。
ウィメンズサイドでは、20歳のアリーナ・ロドリゲスがバックハンドの強烈なハックで、7.67をスコア。
都筑有夢路、2018年のISAワールドジュニアのU18ガールズのチャンピオン、ドイツのレイチェル・プレスティ、ブラジルのソフィア・メディナを抑えてトップ通過を果たした。
「良いスタートを切れて本当に嬉しい。最初は良い波をみんなに譲ってしまったので少し苦戦したわ。でも、プライオリティを持っていたし、良い波をキャッチしたかった。待っていたら本当に良い波が来て、それに全力を尽くした。チームには自信を持っている。チーム全体が自分たちの能力を分かっていると思う。素晴らしいチームが沢山いるけど、私たちは1ヒートずつ、サーフィンで語らせて、良い波をキャッチしてサーフィンするだけよ」

その他、ペルーはオリンピアンのソル・アギーレ、ソル・アギーレがラ・ボカナでのヒートで勝利、メンズはルッカ・メシナスがエル・スンザルでのヒートを制した。
WSGでもメダルを狙う16歳のエデン・ウォーラ

Photo: ISA/Sean Evans
アメリカ代表ではISAワールドジュニアに2回出場2度メダルを獲得している16歳のエデン・ウォーラがR2で7ポイント台を2本まとめ、トータル14.90で圧勝。
ライト・レフト共にあるラ・ボカナの両サイドでスコアを稼いでいた。
「ラ・ボカナはローワーズにとても似ているわ。ここが大好きよ。エルサルバドルに来るのは3回目なので、第二の故郷のように感じる。お気に入りのレストランも、座る場所も全部ある。本当に楽しいし、良い場所よ」
サンクレメンテがホームのエデンは2028年のロス五輪の会場でもあるロワーズでスキルを磨き、初のWSG出場でもメダル獲得を狙っている。
オーストラリア代表はサリー・フィッツギボンズを始め、ミラ・ブラウン、エリー・ハリソンが終盤にスコアを出して勝利した。
メンズはモーガン・シビリック、カラム・ロブソン、デイン・ヘンリーがR3進出を決めている。

Photo: ISA/Pablo Franco
スペインが躍進

Photo: ISA/Sean Evans
中米、ヨーロッパ勢が強いWSGでこの日はスペイン勢の活躍が目立っていた。
オリンピアンのナディア・エロスタルベ、ハニレ・ゴンサレス・エチャバリを始め、姉のアネット・ゴンサレス・エチャバリがラ・ボカナでのR2で全てトップ通過を果たした。
メンズサイドでは26歳のルベン・ビトリアが9.50、8.33とここまでのハイエストスコアを揃え、2位以下をコンビネーションに追い込で圧勝した。
「あんなスタートは予想していなかったよ。目標は力強く速いスタートを切ることだったけど、8ポイント台を出すことではなかった。8ポイントが出た時は本当に嬉ししかったね。その後はバックアップを出すことに集中し、ヒートの終盤にさらに良いバックアップができた。自分のサーフィンにとても興奮しているし、サーフィンを見せることができて本当に嬉しい。チームとしては、金メダルに焦点を当てていない。私たちはチームワーク、ヒートごと、自分たちのサーフィンを見せること、そしてベストを尽くすことに焦点を当てているんだ。何が起こるか分からないけど、私たちは良い仕事をしていると思う。楽しみだね」
コンテスト4日目の9月9日は朝7時(日本の同日22時)に再開予定。
ウィメンズはラ・ボカナ、メンズはエル・スンザルで共にリパチャージR1の残りヒートから再開する。
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(黒本人志)