新たにパイプラインが加わり、イベント数も当初の5戦から7戦に増えた今シーズンのCS。
大切な開幕戦がオーストラリアのニューキャッスル、ミアウェザービーチで現地時間6月2日から始まり、8日にファイナルデイを迎える。
ファイナルデイの前日となる7日はメンズ、ウィメンズ共にRound of 16が進行。
13名も出場した日本人選手の中で唯一、都筑有夢路が激しい戦いを勝ち抜き、ベスト8入りを決めた。
2022年以来のベスト8

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson
2021年からCSを回り、2022年にはカリフォルニアの『VANS US Open of Surfing』で5位。
ブラジルの『Corona Saquarema Pro』で3位に入り、ランキング13位となった都筑有夢路。
2021年はCTもリプレイスメントで4戦出場、東京五輪で銅メダルを獲得するなどWJCのタイトル獲得も含め、コンペティターとして一気に成長した時期でもあった。
2023年以降はCS9位止まりでクオリファイからも遠ざかったが、24歳になった2025年は流れが変わりそうだ。
4人ヒートのRound of 32では、パワフルなフロントサイドターンで8.17、7.23を出し、このラウンドのハイエストスコアとヒートスコアでトップ通過。
マンオンマンになったRound of 16では、H4でCS経験2戦目のノア・クラップ(DEU)と対戦。
オフショアで整った速めのライトの波でファーストセクションでのターン、フィニッシュも上手くまとめて7.83と3.17を重ねて主導権を握り、バックアップスコアを4.33、最後にはアンダープライオリティの波で6.23と伸ばして良い形でQF進出を決めた。
「波数は少なかったです。戦略は良い波に乗る。とにかく波を追う。良い波に乗れて嬉しいです。ファイナルデイに残れて興奮しています。楽しんでこの調子で勝ち進みたいです。とても楽しみです」
次のQFはテレサ・ボンヴァロ(PRT)と対戦する。
その他、ウィメンズサイドでは4度目のミッドシーズンカットからCT復活を目指すサリー・フィッツギボンズ(AUS)、14歳のフレンチ、ティヤ・ゼブラウスキなどが勝ち上がっている。
なお、メンズサイドはRound of 32で伊東李安琉、西慶司郎、大原洋人が敗退。
次のチャレンジは6月末からの南アフリカ戦になる。


PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

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唯一残ったブラジリアンがハイエスト

メンズサイドのニューキャッスルの過去の勝者を見るとオージーとブラジリアンが独占している。
今年のベスト8を見るとオージーがザビエル・ハクスタブル、ジェイコブ・ウィルコックス、ウィンター・ヴィンセント、ライアン・カリナンと4名。
ブラジリアンはピーターソン・クリサントのみ。
ジョシュ・カー、リアム・オブライエン、モーガン・シビリック。ブラジリアンではマテウス・ハーディ、サミュエル・プーポと強豪がRound of 16で敗退。
CSのワイルドカードを獲得してCT返り咲きを目指すジュリアン・ウィルソンに関しては、Round of 64と2ヒート目で姿を消している。


PHOTO: © WSL/Aaron Hughes



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Round of 16の最終ヒートでサミュエルとのブラジリアン対決を制したピーターソンは、終盤のラスト2本で8.50と7.77を出して逆転に成功。
サミュエルは9.17を出してリードしていただけに悔しい敗退となった。
「サミーが9ポイントを出した時、やるべきことは山ほどあるとわかってたけど、まだ時間はあった。彼は序盤に良い波を掴んで、すぐにもう一本も決めたから、ヒートのほとんどを追いかける展開だった。でも、自分とイエス様を信じていたし、最終的に波が来てくれた。こういう状況こそ、日頃から準備している。それが実ったのが本当に嬉しいよ」
2021年にCTから脱落した後も返り咲きを目指して努力を続けている33歳のピーターソン。
やっと巡ってきたチャンスをものにしたいところだろう。
その他、CS落ちしたマシュー・マクギリヴレイ(RSA)、パリ五輪の金メダリスト、カウリ・ヴァースト(FRA)、ダークホースのディミトリ・ポウロス(USA)がベスト8入りを決めている。
ネクストコールは現地時間6月8日の朝7時45分(日本時間同日朝6時45分)
Burton Automotive Newcastle SURFEST Presented by Bonsoy Men’s Round of 16 Results:
HEAT 1: Xavier Huxtable (AUS) 14.40 DEF. Josh Kerr (AUS) 12.67
HEAT 2: Jacob Willcox (AUS) 14.70 DEF. Michael Rodrigues (BRA) 13.67
HEAT 3: Matthew McGillivray (RSA) 12.00 DEF. Jarvis Earle (AUS) 11.77
HEAT 4: Winter Vincent (AUS) 13.00 DEF. Jordan Lawler (AUS) 10.23
HEAT 5: Dimitri Poulos (USA) 15.67 DEF. Morgan Cibilic (AUS) 7.17
HEAT 6: Ryan Callinan (AUS) 13.33 DEF. Liam O’Brien (AUS) 10.53
HEAT 7: Kauli Vaast (FRA) 11.83 DEF. Mateus Herdy (BRA) 11.10
HEAT 8: Peterson Crisanto (BRA) 16.27 DEF. Samuel Pupo (BRA) 14.34
Burton Automotive Newcastle SURFEST Presented by Bonsoy Women’s Round of 16 Results:
HEAT 1: Sally Fitzgibbons (AUS) 11.93 DEF. Sol Aguirre (PER) 5.87
HEAT 2: Sophie McCulloch (AUS) 12.07 DEF. Laura Raupp (BRA) 10.37
HEAT 3: Teresa Bonvalot (POR) 8.67 DEF. Eweleiula Wong (HAW) 7.53
HEAT 4: Amuro Tsuzuki (JPN) 14.06 DEF. Noah Klapp (DEU) 9.24
HEAT 5: Kirra Pinkerton (USA) 11.24 DEF. Eden Walla (USA) 11.10
HEAT 6: Francisca Veselko (POR) 8.87 DEF. Arena Rodriguez (PER) 8.50
HEAT 7: Tya Zebrowski (FRA) 11.40 DEF. Leilani McGonagle (CRC) 10.06
HEAT 8: Yolanda Hopkins (POR) 14.66 DEF. Ellie Harrison (AUS) 14.53Burton Automotive Newcastle SURFEST Presented by Bonsoy Women’s Quarterfinal Matchups:
HEAT 1: Sally Fitzgibbons (AUS) vs. Sophie McCulloch (AUS)
HEAT 2: Teresa Bonvalot (POR) vs. Amuro Tsuzuki (JPN)
HEAT 3: Kirra Pinkerton (USA) vs. Francisca Veselko (POR)
HEAT 4: Tya Zebrowski (FRA) vs. Yolanda Hopkins (POR)
Burton Automotive Newcastle SURFEST Presented by Bonsoy Men’s Quarterfinal Matchups:
HEAT 1: Xavier Huxtable (AUS) vs. Jacob Willcox (AUS)
HEAT 2: Matthew McGillivray (RSA) vs. Winter Vincent (AUS)
HEAT 3: Dimitri Poulos (USA) vs. Ryan Callinan (AUS)
HEAT 4: Kauli Vaast (FRA) vs. Peterson Crisanto (BRA)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)