現地時間12月11日、ペルーのプンタ・ロカスで開催中の『ISA World Junior Surfing Championship』は3部門でR3が終了。
大会6日目は公式3-4ftレンジのクリーンなコンディションから始まり、日中は風の影響がやや強まっていた。
波数は少なく、20分という短いヒートで限られたチャンスを活かした選手が勝ち上がる展開となった。
ラウンドが進んだことで国別ランキングも明確になり初めており、ブラジルが単独首位に躍り出ている。
2位は前回優勝国のオーストラリア、3位がアメリカ、4位にペルー。そして、日本は前日の8位から5位に浮上している。
国別5位に浮上した波乗りジャパン

大会5日目を終えた時点で国別8位まで浮上していた日本代表「波乗りジャパン」
この日はプンタ・ロカスで行われたU18ガールズR3でまずは松野杏莉が2位通過。
池田美来が8.00を含むトータル13.77とこのラウンドのハイエストヒートスコアを出して圧勝すると、次ヒートの高橋結奈はブラジル代表のルアラ・マンデリと共に2位でR4進出を決めた。
同じくプンタ・ロカスで行われたU16ガールズR3は馬場心が強豪オーストラリア代表を抑えてトップ通過。
石井有紗は3位で敗退、25位でフィニッシュした。




エル・ボスケで行われたU18ボーイズR3は小野里弦、岡野漣が同ヒートに重なり、1・2フィニッシュでR4進出。
2024年のカッパーメダリストであるアレクシス・オーウェンを抑えた。
足立海世はコスタリカ代表と共にトップ通過。
次のR4は小野里弦、足立海世が同ヒートに重なる。
U16ボーイズで唯一残っている松野太郎は出番なし。
現在8名残っている波乗りジャパン。
国別5位に浮上してメダル獲得も射程圏内に入った。






粘り強さを見せたペルー代表

Photo: ISA/Pablo Jimenez
開催国ペルーはチームの4分の1の選手が大会から姿を消したが、この日最後のヒートになったU16ガールズR3のH12では14歳のブリアナ・バーテルメスがラスト1分でプンタ・ロカスのライトでバックハンドのバーチカルな2ターンコンボで9.00を出してトータル15.00。地元の観衆からあふれんばかりの歓声を浴びて勝利した。
「最後の波は本当に嬉しかった。良い波が2本あったけれど、どのようにサーフィンするかを本当に見せたかったから。ここ地元でのワールドジュニアでサーフィンできることが本当に嬉しいわ。ほぼ毎日この波でサーフィンしているの。だから、全てのサポートに本当にストークしている」

首位に立ったブラジル

前日までペルー、アメリカと同率首位だったブラジルだが、この日はU18ガールズの活躍を中心にポイントを稼ぎ、遂に単独首位に立った。
U18ガールズではまずルアラ・マンデリがトップ通過を果たし、次ヒートではアイシャ・ラット、マリア・エドゥアルダがポルトガルの二人と対戦。
珍しいツーペアヒートで二人のブラジリアンはフロントサイドにフォーカス。マリアはライトで6.00、アイシャはレフトで4.33を出したが、バックアップが足りず、ポルトガルの二人がリードしていた。
残り時間僅かでアイシャがバックハンドで8.50をスコアしてトップに立つとマリアも5.30を出して1・2フィニッシュを決めた。

Photo: ISA/Pablo Jimenez
「とても幸せよ。あれはまさしく神の仕業だった。神と沢山話してきたおかげで、全てが上手くいったわ。神に感謝したい。ブラジルはダブル勝利を得た。マリアはチームメイトであり、友人でもある。本当に嬉しい」
アイシャ・ラット

Photo: ISA/Pablo Jimenez
「難しいヒートだった。波は小さく、数も少なかった。でも、勝てて嬉しいわ。今感じていることは言葉で説明できない。アイシャは私の親友の一人。本当に幸せだし、全ての瞬間を楽しみたい」
マリア・エドゥアルダ
その他、ブラジル代表はU16ガールズでマリア・クララが最初の敗退者となったが、同部門のキャロル・バスティデスはこのラウンド2番目のヒートスコアとなる13.26で圧勝。次ヒートのメアヴァ・グアスタラは僅差で2位通過を果たした。
巻き返しを狙うハワイ

Photo: ISA/Jersson Barboza
過去4度も国別優勝を果たし、前回大会の国別2位のハワイは大会6日目を終えた時点で7位と低迷しているが、イベント後半で巻き返してくる可能性は十分にある。
この日はU18ボーイズのジェイコブ・ターナーとタイガー・アブボが活躍。
ジェイコブはR3で最初のハイスコアとなる8.23を出してトップ通過。
タイガーはバックハンドで8.50を含むトータル14.90とこのラウンドのハイエストを出して圧勝した。
「ハワイを代表することは最高だよ。全てのチームメイトが良い人で楽しい旅行になっている。みんながお互いをプッシュしているんだ。『さあ、次のラウンドをメイクしようぜ!』って感じでね。みんな最高だよ」
普段はフリーサーファーとして活躍しているジェイコブだが、今回はチームハワイの一員として楽しんでいる。
一方、同じ部門のレジェンド・チャンドラー、U16ガールズに出場しているジェイコブの妹、リア・ターナーは敗退している。
なお、中国のスーチー・ヤンはU16ガールズで敗退したものの、U18ガールズはスコアを伸ばしてチームメイトのジン・シュハンと共にトップ通過を果たしている。
大会7日目のスケジュールは以下。
現地時間12月12日6時45分コールの7時(日本時間の同日21時)にスタート予定。
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(黒本人志)














