2025年9月16日(火)から9月21日(日)までの6日間、愛知県⽥原市⾚羽根町⼤⽯海岸(通称ロングビーチ)を舞台に、今年日本国内で開催されるWSLイベントで最高グレードとなるQS6000「2025 BILLABONG TAHARA PRO」が開催。
最終日を戦う男女ベスト4選手のうち、男子4名は全てオーストラリア勢となったが、女子は3名の日本人が残り、ファイナルで鈴木莉珠を抑えた中塩佳那がQS6000で初優勝を果たした。
日本人対決を制して中塩佳那がQS6000で初優勝
ファイナルデーのロングビーチは、前日よりもサイズダウンのコシ~ハラ程度、サイドオフの風にあおられ波数がかなり少なく、波の選択が勝敗を分けた。
迎えた女子決勝は、SFでイエロージャージの松岡亜音を下した鈴木莉珠と中塩佳那の日本人対決。波数が少ない中で両者ともに積極的に波を掴んでいくが、序盤にスコアをまとめた中塩が終始リードする展開。後半はスコアリングウェイブが入らず、そのまま逃げ切る形で中塩佳那がQS6000初優勝を果たした。
「CSで良い結果を残せていなくて、やっとQS6000で優勝できたので。この勢いのまま、ポルトガルに向けて、気合いを入れて頑張りたいです」
今年すでにCSへ出場中の中塩は、この後9月29日よりポルトガルで開催されるCS第4戦に出場予定。また、今回優勝でアジアランキングトップとなり、次戦QS6000(10月/フィリピン・クラウド9)では、Bonsoyイエロージャージを着用する。







男子優勝はブランクから復帰したキャレブ・タンクレッド
続く男子決勝は、プロジュニア時代に注目を集め、若くしてCT入りを期待されたものの、5年のブランクを経て復帰したキャレブ・タンクレッド(AUS)と、サンシャインコーストの強豪アリスター・レジネート(AUS)のカード。
やはり波数が少なくスロースタートの展開となったが、徐々にエンジンがかかってきたキャレブが立て続けにスコア。後半のシーソーゲームを制してキャレブが優勝。
「正直ここに立っているなんて想像もしていなかった。コンディションは厳しかったけれど、スコアを出せる波もあって何とか戦えたよ。実は新しい仕事を始めたばかりで、最近はあまり練習できていなくて、調子は良くなかったけど、ボードが頑張ってくれた感じかな。でもまたこうして本格的に戻って来られて、本当に嬉しいよ」
キャレブは、オーストラリア/オセアニアリージョンランキング2位となり、来期CS出場への大きな一歩となった。



なお、QSアジアランキングは、男子1位は変わらずインドネシアのケトゥ・アグース、2位に今大会5位の小林桂が入る。
女子は1位は中塩佳那、2位に松岡亜音となり、鈴木莉珠、池田美来と続く。


次のWSL国内イベントは、9月23日より宮崎県日向市でプロジュニア、9月26日より宮崎市のQS2000が開催される。
QS6000「2025 BILLABONG TAHARA PRO」結果

<女子>
優勝: 中塩佳那(JPN)
2位: 鈴木莉珠(JPN)
3位: 松岡亜音(JPN)、Keira Buckpitt(AUS)
5位: Paige Hareb(AUS)、Isla Huppatz(AUS)、池田美来(JPN)、野中美波(JPN)

<男子>
優勝: Caleb Tancred(AUS)
2位: Alister Reginato(AUS)
3位: Taj Stokes(AUS)、Lennix Smith(AUS)
5位: 小林桂(JPN)、I Made Ariyana(INA)、加藤翔平(JPN)、大音凜太(JPN)
(THE SURF NEWS編集部)