LEXUS主催による“LEXUS SURF DAY with Kanoa”が、3月20日、静波サーフスタジアムで開催された。世界の舞台で活躍する五十嵐カノアが、ジュニアサーファーに向けて直接指導を行う特別イベントだ。「夢以上の夢」をテーマにしたトークセッションやパフォーマンス披露に加え、イベント後には、自然環境について考える取り組みの一環として、カノアとともにビーチクリーンも行われた。

ジュニアレッスンは1部・2部それぞれ8名、計16名で実施された。各セッションはカノアによるウォームアップからスタートし、その後はプールサイドからジュニアたちのライディングをチェック。1本ごとに具体的なアドバイスを送り、実戦的な内容となった。
セッション前、緊張した様子を見せるジュニアたちに対しては、「失敗して当たり前」「リラックスして楽しむことが大事」と声をかけ、場の空気を和らげていた。
さらに、カノアはウェーブプールの特徴についても言及。「ウェーブプールの波は練習用で、海の波とは違う」とした上で、「手の位置とかボトムターンとかを細かく意識することが大切」と語った。
また、「最初のセクションはそれほど掘れてないため、一発目はフローで前に出るイメージ。2発目にしっかりパワームーブを入れることが重要で、3発目に繋げれれば理想的」と具体的にアドバイスを送った。




世界レベルの視点から直接指導
実際にカノアからアドバイスを受けたジュニアたちは、視線の使い方やボトムターンなど、技の精度を高めるための具体的なポイントに触れた。体を使った説明を通じて、1本ごとに自分の動きの違いを実感したという声もあり、実践的な学びの多いセッションとなった。
カノア自身も13〜14歳の頃、「自分の目標は何か」と向き合った時期があったという。家族と将来について話す中で『いつか世界チャンピオンになりたい』と決意し、そこから逆算してプロセスを考えるようになった。
世界チャンピオンになるためにはWCTに入る必要があり、そのためにQS、ジュニアシリーズ、NSSAと段階を一つずつクリアしていく。そうした目標を細かく分解し、日々の練習やトレーニングに落とし込んでいくことが重要だと語る。
日々のあらゆる面でポジティブに積み重ねていくことが、最終的に大きな目標の達成につながると考えている。



さらに、1部と2部の合間にはカノアによるパフォーマンスも披露された。ジュニアたちの目の前で世界レベルのライディングを見せ、会場を沸かせた。
ジュニアたちからは技のリクエストも上がり、「エアリバース」や「カラプトフリップ」など、得意とするトリックを次々と成功。プレッシャーのかかる状況でも安定して技を決めていく姿が印象的だった。
この日のイベント前の練習では「一本も技が決まらなかった」と話していたが、本番では多くのトリックを成功。プレッシャーを力に変え、パフォーマンスへとつなげる強さを示していた。
「プレッシャーから逃げないことを大切にしています。プレッシャーがあること自体が大切で、エネルギーにもなるものだと感じています。みんなに見られているのではなく、見てもらっているという意識に切り替えることで、ポジティブに変えています」と語る。
チャレンジすること自体がモチベーションにつながると話すカノア。そのメンタリティが、パフォーマンスにも表れていた。



「毎日1%」、次世代へ伝えたい「夢以上の夢」
「夢は自分にとって車のガソリンのようなものです。明確な夢があることで、それが日々のエネルギーとなり、目標に近づく力になると感じています。
大きな目標だけでなく、その下に日々の小さな目標を設定し、積み重ねていくことで最終的なゴールにつながっていく感覚があります。だからこそ、毎日1%でも成長することを意識しています。
そして、目標を達成した先にはまた新しい目標が生まれるものだと思っています。自分で限界を決めず、常にその先を見据えて進み続けたいです。『毎日1%』の積み重ねが、『夢以上の夢』につながっていくと信じています」


海と共に、自然環境への意識
サーフィンという自然を相手にする競技において、カノアは改めて海の大切さに言及した。日々、波という“恵み”を受けて競技が成り立っているからこそ、その環境を守る意識が重要だと語る。
ビーチクリーンやプラスチック削減といった日常の小さな取り組みも、その一つ。自身が掲げる「毎日1%」の考え方と同様に、環境に対しても“今日何ができるか”を積み重ねていく姿勢が大切だという。
サーフィンの前後にゴミを拾うなど、感謝の気持ちを行動で示すこと。その一つひとつが未来の海を守ることにつながる。競技者としてだけでなく、一人の人間として自然と向き合う意識の重要性を、参加者たちに伝えた。




























