史上最多57カ国、424名が参加しているWJSCこと『ISA World Junior Surfing Championship』が開催国ペルーの現地時間12月6日に初日を迎え、プンタ・ロカスでU18ガールズ、エル・ボスケでU16ボーイズのR1からスタート。
両部門の32ヒート中、27ヒートが終了した。
メインとなるプンタ・ロカスは公式4-6ftレンジのライト、レフト共にあるパワフルなコンディション。
プンタ・ロカスの手前に位置するエル・ボスケは長いレフトがブレイクしていた。
波乗りジャパンは全てR2へ

毎年メダルを獲得している強豪国、日本代表「波乗りジャパン」はこの日出番があった全ての選手がトップ通過を果たした。
特にU18ガールズの池田美来は8.67と8.17でトータル16.84を揃え、ボーイズを含めての初日のハイエストヒートスコアをマーク。
シングルスコアで上回った中国のスーチー・ヤンと共に初日の主役となった。


「調子は凄く良いです。今朝は波数が少なめでしたが、今はかなりコンスタントに入ってきていて、本当に楽しかったです。ヒートが僅か20分しかなかったのが残念でした。もっとサーフィンしていたかったです」
池田美来は2022年のU16ガールズで銅メダルを獲得している。
今年はCSをメインに海外を回っている。
その他、松野杏莉、U16ボーイズの佐藤賴斗、松野太郎がラウンドアップ。
高橋結奈と髙井汰朗は各部門の最終ヒートのため、出番はなかった。





Photo: ISA/Jersson Barboza

Photo: ISA/Jersson Barboza

唯一の9ポイントを出したスーチー・ヤン

WJSCに出場する初のオリンピアン、中国のスーチー・ヤンはクリティカルセクションでのパワフルなターンとクローズセクションでのスタイリッシュなフィニッシュで9.17をスコア。
ボーイズを含めて唯一の9ポイント台を出して注目を集めていた。
「世界ジュニアのためにここに来られて本当に嬉しい。素晴らしい波だわ。ライトのポイントブレイクが大好きよ。この波で試合をするのは初めてだけど、全てが最高。もっと多くの人に、ここにサーフィンしに来て欲しい。食事も美味しいわ」
パリ五輪出場時は15歳だったスーチー。
今年は16歳になり、U16とU18の両クラスにダブルエントリーしている。
中国初となるISAメダル獲得に向けて力強い一歩を踏み出した。

好調なスタートを切ったディフェンディングチャンピオンのオーストラリア

Photo: ISA/Pablo Franco
2024年のエルサルバドル大会で二人の金メダリストを生み出し、WJSCでは10年ぶりとなる国別で金メダルを獲得したオーストラリア。
U18ガールズではオープニングヒートに登場したアイラ・ハッパッツがトップ通過を果たし、昨年U16ガールズの金メダルを獲得したジギー・マッケンジーがプンタ・ロカスのライトでのパワフルなカービングで7.00と6.83とまずまずのスコアを重ね、トータル13.83で快勝した。
「違う場所も良いものね。エルサルバドルは素晴らしかったけど、ここの波は私が住んでいる場所に似ている。波に乗ることにワクワクするし、自分自身を信じ、そして願わくば私たちが昨年成し遂げたことを再び証明できることに興奮している。今年も素晴らしいチームよ。みんなとても仲が良い。クールな人々のグループの一員であることは本当に素晴らしい。みんながお互いを支え合い、自分自身を信じている。私がこれまで見た中で最も強いチームの一つだと思う。だからチームの仲間意識や全てが素晴らしく、お互いを、そして自分自身を高め合い続けるのが楽しみなの」

Photo: ISA/Sean Evans
オーストラリア代表はU16ボーイズのマックス・マクギリヴレイ、ケイデン・フランシス、オーシャン・ランカスターもトップ通過を果たしたが、U18ガールズはミラ・ココ・ブラウンがスイス代表の二人と同ヒートになり、僅か0.94ポイント差で敗退。
敗者復活戦のリパチャージ行きを強いられている。
その他、アルゼンチンのチアゴ・パッセリ、アメリカのラネア・モンス、南アフリカのルイーズ・レプロントなどメダリストが順当にラウンドアップ。
U16ガールズで2個のメダルを獲得したフランスのクレマンス・ショルシュは対戦相手が怪我により棄権したため、自動的に次のラウンドに進んだ。
開催国ペルーの選手がエクセレントスコアを出す

Photo: ISA/Sean Evans
10ftクラスの歴史的な波に恵まれた2011年のペルー大会で4つの個人メダルを獲得し、国別金メダルを獲得しているペルー代表。
当時はウィメンズのクラス分けがされていない時代だったが、開催国として圧倒的な強さを誇っていた。
あれから10年以上経ってもペルー代表は無視できない勢力ということを示している。
初日はU18ガールズでウルピ・トレス、カミラ・サンデイ、バレンティナ・エスクデロが勝ち上がり、U16ボーイズは出番があったルカ・チポコ、ポル・ウゲットが同様にラウンドアップ。
金メダルの奪還に向けてまずは幸先良いスタートを切った。
特に16歳のポルは8.83を含む16.00と今大会最初のエクセレントヒートトータルを出し、チームのペースを作った。
「かなり調子が良いね。ホームであるこの波でサーフィンを覚えたんだ。家族やチームと一緒にここにいられるのは信じられないほど素晴らしいことだよ。とても感謝している。信じられないほど素晴らしいチームで、良いサーファーが揃っている。その一員であることを最高に感じている」
大会2日目は現地時間12月7日6時45分コールの7時(日本時間の同日21時)にスタート予定。
プンタ・ロカスでU18ガールズ、エル・ボスケでU16ボーイズのR1残りヒートが行われ、その後、プンタ・ロカスでU18ボーイズ。
エル・ボスケでU16ガールズがスタートする。
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/
(黒本人志)






















