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癖があるからこそ足を伸ばしてしまうフィリピンへのサーフトリップ

アジアでサーフトリップと言えば、一番間違いない国であるのはインドネシア。

年間を通してインドネシアへ行っておけば確実にサーフィンを楽しめるのですが、それでもインドネシア以外で良いエリアがないかと隠れた秘宝を求め、ここ数年気になっているのはフィリピン。

ただし、フィリピンでのサーフトリップはインドネシアのようにサーフィンが観光資源になっているエリアが少ないのでハードモード。

僕がこれまでに行った中でサーファーの受け入れ態勢が整っていると感じたのは、シャルガオ島とここ数年はワールドジュニアチャンピオンシップ会場になっているラウニオンくらいです。

ここからは具体的にどのような点でトリップが大変になるのか例を挙げていきます。

季節風について

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インドネシアは乾季と雨季でシーズンが二分され、シーズンによって季節風の向きが決まるので乾季ならば西向き沿岸がオフショアなど明確に分類されます。

一方、フィリピンの場合は、11~3月の乾季のアミハン(北東~東風)、6~10月の雨季のハバガット(南西風)と分けられますが、4~5月と10~11月の年間で4か月はどちらにも分類されません。

その4か月は風向きが安定しない時期という事で、サーフィンにおいて波を当てるのはギャンブルに近くなってしまいデメリットとなります。

そのため、風向きを考慮に入れ、さらにはスウェルもとサーフトリップを計画すると、かなり期間的には限られてしまいます。

スウェルについて

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フィリピンサーフィンにおいて、最大のスウェルの発生源となるのは日本と同じく台風。

台風スウェルが発生しないと真価を発揮しないサーフスポットもあるのですが、台風スウェルを当てるのは至難の業。

フィリピンのスウェル予報をチェックした事のある方なら分かると思いますが、予報があまりにもコロコロ変わるため。

その理由としてはスウェルの発生源に物理的に近い点が挙げられ、という事で台風が直撃することも。

現地での移動の足について

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個人的に最も大変だと感じるのが、最寄り空港からサーフエリアまでの距離が遠いケース。

インドネシアであればどこでもタクシーを使えますが、フィリピンの田舎になると移動の足は基本的にトライシクル(サイドカー付きのオートバイ)。

ただし、あまりに長距離になるとトライシクルも利用できないので、空港からの移動としてはバスや乗り合いバン。

料金は安いのですが、乗り合いバンを一度利用してもう二度と乗りたくないと思ったほどハードだったので、次はないかなと思っています。

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バスは乗り合いバンよりも圧倒的に体が楽ではあるものの、道中でお客さんがいれば拾うのでとにかく時間がかかる。

ベストなのはレンタカーですが、一人旅だとそれなりの出費になるので二の足を踏んでしまいます。

現地到着後の足に関しては、インドネシアだと原付レンタルが一般的ですが、フィリピンではシャルガオ島以外でレンタルバイクを見た事がありません。

この点もなかなか旅がスムーズに進まない点に感じます。

まとめ

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大変だからこそ、ここ数年はフィリピンに向かってしまっているのかと感じてしまう今日この頃。

とあるエリアに行く時はあまり乗り気ではなかったものの、行けば絶対に経験値が高くなるなと思い向かったこともあったので。

現在も目的地のスウェル予報をチェックしながら、絶えず変化を続ける予報に翻弄されなかなか決断が付かない日々を過ごしています。

果たして次なるフィリピントリップでは波を当てることができるのか、過去に当てた下記キドスポイント動画を振り返りながら妄想してしまいます。

(World Surf Movies)

※本コーナーでは、波情報BCM内で公開されているコラムの一部を掲載しています。

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