現地時間11月22日に終了した『Baler International Pro QS4000』と併催で行われた『Baler International Pro LQS』
田岡なつみがファイナルで井上桜を抑えて優勝。
アジアリージョナルのトップに返り咲いている。
キャリア通算9度目のLQS優勝

2025年の田岡なつみは苦戦が続いていた。
2024年はベルズで2位、ハンティンンビーチで3位とレギュラーシーズンをキャリア最高の成績で終わらせ、チャンピオンシップにも出場してランキング5位となったが、2025年はランキング12位と低迷。
サーフィン自体は良いが、勝てないヒートが続いてしまった。
2026年LTの出場権を得るためにはリージョナルでトップを維持することが重要になる。
「優勝できて本当に嬉しいです。今年は自分のサーフィンが上手くいかなくて負けてしまうヒートが沢山ありました。でも、今日は多くの波に乗れて、自分のリズムに入ることができました。前半にスコアをまとめようと決めていたので、狙い通りしっかり乗れて良かったです。パワーのあるセットが何本も重なって入ってきて、テイクオフした時は速いかなと思ったんですが、意外と抜けられてインサイドまで繋がってくれたので、これはいけると思いました」


今回、新しいボードを使用していた田岡なつみ。
井上桜とのファイナルは序盤スコアが伸びなかったが、後半に長いハング5とレールターンのコンボで8.50のハイスコアをマーク。井上桜にプレッシャーをかけ、更に次の波で7.25を重ねてトータル15.75で圧勝。
LQSではキャリア通算9度目の優勝となった。
初のLQSファイナルとなった井上桜は序盤の2度のワイプアウトが響き、スコアメイクに苦戦。波を待ちながらチャンスを狙ったものの、今大会で見せてきた良い流れを最後までつかむことができなかった。
それでも17歳ながらすでにLT出場経験が2度あり、家族の温かいサポートもある彼女。
今後さらなる結果を期待したい。
LT選手対決を制したのは先輩のJr

メンズサイドはフィリピンのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェルとジョマリー・エブエザがファイナル進出。
両者ともLT選手で、LQSでは初のマンオンマン対決となった。
なお、日本からは井上鷹、田岡遼平、塚本将也が出場したが、QFまで進んだ塚本将也が最高位だった。



Jrとジョマリーのファイナルは8.50と7.65を出したJrが圧勝。
Jrのサポートで今シーズンからLTを回っている23歳の若いジョマリーもLQS2度目のファイナルで素晴らしいライディングを披露。他のヒートなら勝利水準のトータル14.25をまとめたが、先輩のJrに終始コンビネーションスコアに近い差を付けられてしまった。
「楽しかったし、ファイナルでジョマリーと戦えて良かったよ。これはみんなの勝利さ。特にラ・ウニオンの仲間たちのおかげ。彼らは本当に素晴らしくて、全員を全力で応援してくれる。本当に最高のチームだよ。自分でも良いサーフィンができたと思うけど、もっと良いのを狙っていた。結果的にエクセレントがついてラッキーだったね」
2024年LTを8位で終えたJrはリクオリファイも確定しているが、コンテストの感覚を維持するために出場。
LQSでは6戦中6勝、その内の5勝は地元フィリピンでの勝利となる。


『Baler International Pro LQS』結果

メンズ
1位 ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)
2位 ジョマリー・エブエザ(PHL)
3位 ジューン・エスキベル(PHL)、エドガー・カルボ・ジュニア(PHL)

ウィメンズ
1位 田岡なつみ
2位 井上桜
3位 マラ・ロペス(PHL)、カイラ・ジェーン・デラ・トーレ(PHL)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/



(黒本人志)
























