現地時間11月22日、フィリピンのバレル(バレアー)で開催されていたアジアリージョナルのQS、『Baler International Pro QS4000』が終了。
バレルは有名なラ・ウニオンとは島の反対側にあり、宿泊施設が多く立ち並ぶリゾート地。
フィリピンサーフィン発祥の地と言われている。
会場のサバンビーチは東に向いた日本にも良くあるようなビーチブレイク。
ファイナルデイはクリーンなフェイスから始まり、日中は風の影響が強まる傾向となっていた。
西優司がQS初優勝

PHOTO: © WSL/Abdel Elecho
メンズサイドは西優司と小林桂がファイナルに残り、ミドルスコア勝負のクロスゲームとなった。
小林桂は合計14本も波に乗る奮闘を見せたが、西優司が序盤にスコアした6.25が勝負の決め手となり、QS初優勝を決めた。
「本当に最高です。前回のフィリピンの大会からずっと試合が続いていて、日本に帰れていなかったんです。海外を転々として、ようやく最後に勝つことができて本当に嬉しいです。これが初めての優勝で、しかもQS4000で優勝できたことが本当に嬉しいです。スポンサーさんとは毎日電話やメールでやり取りしていましたし、コーチにもずっと支えてもらいました。長い旅での3つのイベントでは、結果的に5位と優勝という成績を残すことができました。ここまで来られたのは本当にみんなの支えのおかげなので、この気持ちを忘れずにこれからも頑張りたいです」
今シーズン、浜松で2位と好調なスタートを切った西優司。
その後は結果を残せていなかったが、台湾のQ6,000で5位、今回の優勝でランキング5位に浮上した。
これで兄の西慶次郎が戦うCS入りに一歩近づいた。
なお、小林桂は今シーズン2番目の成績でリージョナルトップの座を維持している。



野中美波が2連覇

PHOTO: © WSL/Abdel Elecho
ウィメンズサイドはディフェンディングチャンピオンの野中美波と川瀬心那がファイナル進出。
ヒート序盤から積極的に波を掴んだ川瀬心那に対し、野中美波はじっくりと波を見極め、ヒートの3分の1ほどが過ぎたところで最初のスコアを獲得。
その直後に立て続けに2本目をまとめてリードを奪い、最後はイベントを通してのハイエストスコアとなる8.00を出して圧勝した。
野中美波は鈴木莉珠とのQF、松田詩野とのSFと2ヒート連続で僅差だったが、ファイナルではパワフルなバックハンドを武器にスコアを伸ばした。
「ここは凄い好きな波です。ホームポイントに似ているので練習もしやすく、また勝てて本当に嬉しいです。心那とはいつも千葉で一緒にサーフィンしていて、とても上手なサーファーなので、一緒に素晴らしいヒートができて良かったです。応援してくれた皆さん、本当にありがとうございます。今回はいろんな気持ちを抱えながらの試合だったので、優勝できて本当に嬉しいです」
2024年2月に開催された同イベントでも優勝していた野中美波。
シーズンでは2度目の優勝でランキング3位の座を固め、2026年のCS出場ラインをしっかりキープしている。

今後のQSイベント予定
11月26日〜30日:インドネシア・西パプア『Manokwari Pro QS2000』
12月11日〜17日:中国・海南島『WSL International Wanning Corona Cero Pro QS4000』
『Baler International Pro QS4000』結果

メンズ
1位 西優司(JPN)
2位 小林桂(JPN)
3位 稲葉玲王(JPN)、ダニー・ウィディアント(INA)
5位 金沢太規(JPN)、ディラン・ウィルコクセン(INA)、新井洋人(JPN)、山中海輝(JPN)

ウィメンズ
1位 野中美波(JPN)
2位 川瀬心那(JPN)
3位 松岡亜音(JPN)、松田詩野(JPN)
5位 脇田紗良(JPN)、都築虹帆(JPN)、池田美来(JPN)、鈴木莉珠(JPN)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/


(黒本人志)
























