PHOTO:SURF OPEN LEAGUE Mariana Villela @marvillela

コンテストサーフィンの未来はオールデジタル形式にある?

メキシコのサーファー、グスタヴォ・ドゥッチーニが代表を務め、WSLにもコネクトしている『Surf Open League』が始めるオールデジタル形式のサーフィンコンテストツアー『Surf Web Series』
コロナ禍の今、コンテストサーフィンの未来の形になる可能性を秘めている。

『Surf Web Series』は国際的なオンラインリーグで、コスタリカ、ブラジル、日本、アメリカ、ハワイまで広がる予定。

選手は自身の最高のビデオクリップを提出、その動画を利用して勝敗を決め、従来のライブでのヒートのように編集するユニークなアイディアだ。
オンラインながら、最高の波での最高のサーフィンはファンを興奮させる要素があり、選手は波の選択ミス、プライオリティミスなどに捉われない革新的な方法で争うことが可能となる。
更にオンラインで手軽に視聴可能なことからスポンサーにも効果が得られ、世界中の観光地を紹介する機会を与えるため、新たな訪問者の誘致が期待できるのだ。

『Surf Web Series』の可能性

『Surf Web Series』はプロスポーツ界のリモートワークのようなもので、新型コロナウイルスのパンデミックによってコンテストがストップした現在の課題に答えるものである。

コンテストジャージを着用できないプロアスリートのプロモーションになり、いつ始まるか分からない世界中のコンテストの現実に適応する。
現時点ではエンターテイメントの要素が強いが、このフォーマットにより、新しいサーファー、アンダーグラウンドサーファーの可能性を広げ、従来の形式では得られないようなコンテストの成功をもたらす可能性がある。

いわゆる、ニューノーマル時代のコンテストになるかもしれない。

『Surf Web Series』のフォーマット

『Surf Web Series』はすでにメキシコで開幕戦が行われ、7月にはチリと南アフリカでコンテストが予定されている。
その他、コスタリカ、ブラジル、日本、アメリカ、ハワイでイベントを開催して2020年12月にグロバールファイナルが予定されている。

コンテストのフォーマットはシンプル。

全てはオンライン上で行われ、32名の参加者は各ヒートで1本の波を選ぶ。

例えば7月に開催予定のチリのイベントは、2019年3月から2020年3月の間にチリで撮影されたフリーサーフィンの映像が使用される。

同じく7月に南アフリカで開催予定のイベントは、2019年3月25日から2020年3月25日の間、新型コロナウイルスでロックダウンされる前日までに撮影された映像を使用できる。

各クリップはInstagramを介してローカルジャッジとインターナショナルジャッジの両方によって判定され、ヒートを勝ち上がっていく仕組みだ。

なお、開幕戦『Surf Open Mexico』はメキシコで5月28日〜6月12日に開催され、ケヴィン・メザ、ジャフェット・ラモスが優勝した。

参考記事:Could This All-Digital Contest Format Be the Future of Competitive Surfing?

(空海)

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