PHOTO:© WSL/Dunbar

国際女性デーに都筑有夢路が注目される

3月8日は国連が定めた「国際女性デー」
世界ではInternational Women’s Day、略してIWDと呼ばれ、女性が権利をアピールするイベントが先進国を中心に年々増えている。

サーフィン業界では昨年賞金の平等化をどのスポーツよりも早く実現したWSLが先頭となり、IWDを祝うべくいくつかのトピックを更新した。

都筑有夢路が日本人女性初のWSL CT選手になる

都筑有夢路 PHOTO:© WSL/Dunbar

2020年は都筑有夢路が日本人女性として初めてWSLのCTにデビューする。
QSを卒業してCTに入ることは誰にとっても難しいが、彼女の功績は母国で開催されるオリンピックでサーフィンがデビューすることもあり、とても大きい。
何よりもツアーにニューフェイスが入るのは嬉しいこと。let’s go Amuro!

カリッサ・ムーアはワールドチャンピオン以上だ

カリッサ・ムーア PHOTO:© WSL/Steinmetz

2019年に4度目のワールドタイトルを獲得したハワイのカリッサ・ムーアはウィメンズサーファーのアイコンと言える。

2020年は個人的な年にするためにCTを1年休む一方、東京オリンピックのアメリカ代表として金メダルという夢を追いかける。
100年以上前にデューク・カハナモクがハワイの大使としてアロハスピリットを広めたように世界最大のスポーツの舞台で大きな役割を果たすことだろう。

彼女の活動は競技だけではなく、ポリネシアの少女の夢を支援するための「Moore Aloha」という素晴らしいプログラムを行なっている。

彼女はサーファーに限らず、女性と協力して喜び、幸福、自信。
そして、アロハスピリットの共有を促進している。

ビッグウェーブの世界でもウィメンズが新たな境地を開く

ジャスティン・デュポン PHOTO:© WSL/Poullenot

ここ数年のビッグウェーブの世界でのウィメンズの活躍は目を見張るものがある。

JAWSで4度の優勝を重ねたペイジ・アーム、「XXL Big Wave Awards」でメンズを含めてのバレルの賞を獲得したカーラ・ケネリー。
68ftのナザレでギネス世界記録を達成したマヤ・ガベイラや、『Nazare Tow Surfing Challenge』で優勝したジャスティン・デュポンなどがウィメンズビッグウェーブ界の代表。

カーラ・ケネリーは「XXL Big Wave Awards」の壇上で「’女だから無理’と言われ続けてきた人生。奴らの言葉が間違っていたことが証明され、本当に嬉しいわ」とスピーチ。
受賞したチョープーでのこの写真を見れば彼女の凄さが十分に分かるだろう。

カーラ・ケネリー PHOTO:© McKenna

ロングボードツアーで初優勝したケリス・カレオパア

(ケリス・カレオパア)
PHOTO:© WSL/Gleeson

ジョエル・チューダーが16年振りの優勝を成し遂げた今年のヌーサでウィメンズは二人の若いハワイアンがファイナリストに選ばれた。

15歳のケリス・カレオパアと14歳のソフィア・コーヘン。

WSLイベントに参加して僅か1年のケリスが優勝、スタイリッシュでエレガントな彼女が史上最年少のワールドタイトル獲得に近づいた。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=3rCPm-2M6vc&feature=emb_logo

「国際女性デー」では彼女達のようなサーフィンの才能があるサーファー以外も祝う。

シェール・ペンダーヴィスを始め、マンダラのマニー・カロの奥さんであるクリスティーン・カロ、アシュリー・ロイド、ケリー・コノリーは優れたシェイパーである。

女性により経営されているSeea、Kassia、Starfysh Wetsuitsなどのサーフブランドは、これまで男性向けの製品に溢れていたサーフショップに、女性の視点と感性を提供することに寄与している。

このような現代のサーフィン界で活躍している女性を紹介する時、私たちはこれまでに戦ってきた先人達にも敬意を表することが重要だ。

レル・スン、ジェニー・チェイサー、リン・ボイヤー、マーゴ・オバーグ、ジョイス・ホフマン、リンダ・ベンソン、ジェリコ・ポップラー、ペティ・パニッチャ。
他にも多くの女性がたわごとに我慢を重ね、サーフィンを献身的に愛し、犠牲をはらい戦ってきたからこそ、今のウィメンズサーフィンが地位を確立したことを忘れてはいけない。

それは簡単なことではなく、まだ旅は続いているが、2020年もスポーツ、文化、ライフスタイルの面でウィメンズサーフィンは前進するだろう。一人一人を祝い、感謝する今日がある。

(黒本人志)

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