2020年男子パラ・サーフ・スタンド2部門で金メダルを獲得したブラジルのロバート・ピノ。Photo: ISA / Pablo Jimenez

ISA、2028ロサンゼルスパラリンピックでのサーフィン採用を引き続き目指す

2020年の東京オリンピックでのサーフィンデビューが成功したことを受けて、国際サーフィン連盟(ISA)のフェルナンド・アギーレ会長は、2028年ロサンゼルスパラリンピックでのサーフィン採用を目指すと改めて発表した。

ISAは過去に、2024年のパリ大会では、オリンピック・パラリンピック共にサーフィンが含まれるよう申請を行なったが、採用されたのはオリンピックのみだった。次の2028年ロサンゼルス大会では、オリンピックでの歴史的なサーフィンデビューをパラリンピックでも果たすことを目標としている。

2021年12月6日から11日まで、ISAは6回目となる『2021 ISA世界パラサーフィン選手権』をロサンゼルス・ピズモビーチで開催する。

「2021 Pismo Beach ISA World Para Surfing Championship hosted by AmpSurf」の公式ロゴ。

同大会は、2015年のスタート以来、参加アスリートの人数は2倍以上に増え、昨年の2020年大会では5大陸22カ国から133名のアスリートが参加。第2回となる2016年から参加している日本代表は、昨年2名がメダルを獲得し、団体でも7位に入っている。

(勝倉直道)
Photo: ISA / Sean Evans
(藤崎滋)
Photo: ISA / Sean Evans

このイベントは、ISAのグローバルメンバーネットワーク全体においてスポーツの成長に拍車をかけており、オーストラリア、ブラジル、チリ、コスタリカ、フランス、南アフリカなどの国で新しい草の根プログラムを誕生させている。

ISAのフェルナンド・アギーレ会長は次のように述べている。

サーフィンがオリンピックに注入した興奮と若さを目の当たりにして、私たちはパラリンピックにパラサーフィンが含まれるように働きかけ続けることに、これまで以上に意欲を燃やしています。パラサーフィンは、サーフィンが東京2020大会にもたらしたような、ポジティブでインパクトのあるエンゲージメントを提供できると確信しています。

私たちは、国際パラリンピック委員会(IPC)との対話を続け、ロサンゼルス2028パラリンピックにおける新しいスポーツ追加の選定プロセスを注意深く見守っています。私たちは、パラリンピックに独自の価値、自然とのつながり、そして新たな観客層をもたらすことができるスポーツとして、パラサーフィンを再び推薦します。2028年のロサンゼルス、2032年のブリスベンと、いずれも有名なサーフィンの聖地が開催を控えており、パラリンピックに私たちのダイナミックなスポーツを加えるには、これ以上ないほどの好条件が揃っています。

パラサーフィンの発展をISAの中核的な優先事項として以来、世界最高のアスリートが世界レベルで競い合い、自らを世界チャンピオンと呼べるような場を提供できるプラットフォームを構築できたことを誇りに思っています。

そして何より私たちのパラリンピックでの目標は、サーフィンの楽しさを世界中に広めることです。サーフィンは癒しでありセラピーでもあります。サーフィンの技術レベルに関わらず、多くの身体障害者がこのスポーツに出会い、人生を変えるような経験をしてきています。パラリンピックのプラットフォームを通じてパラサーフィンの競技者を増やしていくことで、スポーツの力をさらに広め、サーフィンを通じて世界をより良い場所にするという使命を果たすことができるのです。

ISA会長フェルナンド・アギーレ

(THE SURF NEWS編集部)

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